桜田 よしたか
自由民主党
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委員会
外形標準課税導入と地方自治体の自主財源確保について [2000/02/22
桜田委員
 自由民主党の桜田義孝でございます。
 東京都の外形標準課税の導入をめぐっての件と、国家財政と地方財政のバランス、この二点を中心に質問させていただきたいと思います。
 今、東京都の石原知事が導入を予定しております一部銀行に対する外形標準課税が非常に話題をにぎわしているところでありますが、この問題につきましては、一部業種のみを対象として税の公平性原則に反するとか、金融システムの安定性を懸命に確保しようとしている現在の政府の金融政策と明らかに矛盾するとか、いろいろな批判もあるところでありますが、私自身は、国と地方の財政、税制の問題という点から貴重な一石を投じたということで、高く評価をしているところであります。
 中央政府の顔色ばかりを気にする他の自治体の知事ではなかなかできなかったのではないだろうか。現に全国知事会で、外形標準課税については実施をする方向なのに一向に実施されない。これは明らかに自主性の欠如であります。また私は、これらの東京都の決定に対して、中央政府としては、一連の動きについて、せっかく出ている地方分権の芽を摘むような発言は厳に慎むべきであると考えております。
 石原知事が銀行への外形標準税制導入を決断した理由として、東京都が財政危機に陥っても国は何もしてくれない、東京を預かる身として、みずから考え、決断したのだということをマスメディア等で随分流しております。
 そこで、大蔵大臣にお伺いいたしたいと思いますが、平成十二年度末には借入残高百八十七兆円、公債負担比率一五%以上の危険団体が全国の約六割を占めるという段階で、現在の地方財政の危機的状況において、天下国家の台所を預かる大蔵大臣として、どのような認識を持っておられるか。また、今後具体的にどのような対策を検討しておられるか、お伺いしたいと思います。
宮澤沢国務大臣
 確かに御指摘のとおり、ただいま国の財政も危機的状況にございますが、地方も、あるいはそれ以上に非常に困難な財政状況にございます。それは実は、このたびの御審議いただいている予算の前の、十一年度の予算編成のときに一番苦労いたしましたのは、地方財政の問題でございました。御審議いただきましたように、かなりいろいろ思い切ったことをいたしまして、地方とか国とかいうことではなく、共通の問題として、とにかく苦労は両方で分かち合おうというようなことで、十一年度の予算を御承知のように編成いたしましたし、このたびも、それと同じフォーミュラでお互いに相談してやっておりまして、こういう状況は余り長く続けられないような、実はいろいろな苦労をやっております。
 したがいまして、国が財政再建をしなければならないということを皆様おっしゃいます。その時期が必ず参りますが、そのときには、地方もどうしても一緒に、国と地方の行財政、今まさに御指摘のような問題も、行政、財政、税源等々、みんな一緒にしまして考え直さなければならないような状況でございます。
桜田委員
 今回の問題に端を発しまして、私が改めて考えさせられるのは、国家財政と地方財政のバランスでございます。
 現在、我が国では最終支出ベースでは国と地方の比率がおおむね一対二になっておりますが、これに対して、国税と地方税という点におきましては全く逆でありまして、租税収入の配分においては二対一と逆転しているところであります。こういった最終支出と税源配分の間に大きな乖離が存在しているところであります。
 地方税と同じくらいのお金が地方交付税と国庫支出金として国から地方へ移転されているような状況の中、私は、地方交付税交付金や国庫支出金の趣旨を全面的に否定するものではありませんが、諸外国でも例を見ないこのバランスの悪さという点においては、問題があるのではないかというふうに認識しております。また、一回政府に税収として入ってから地方に移転するという過程にはさまざまな非効率が存在すると思いますし、地方の中央依存体質というものを助長するものではないかというふうに考えております。
 このような財政移転制度というものを前提としますと、どうしても国頼み、甘えというものが発生してしまいますので、私は、地方公共団体が地方政府として、もっと自分たちの考えで実行できるような環境をつくることが必要ではないかというふうに考えておりますし、それが財政構造改革の基本のように思います。
 さきに質問した地方財政危機の問題も、大臣も財政演説の中で触れられているように、地方交付税等の手厚い確保という対症療法的な対応ではなくて、地方公共団体の自己決定権と自己責任という形で、財政移転制度全般の見直しということを考える必要があるのではないだろうかというふうに認識しております。地方のことは地方の公共団体が一番よく知っているのではないだろうかというふうに思いますし、そうすることによって自主的な知恵が地方にも発生しますので、国家全体としては望ましい国づくりというものができるのではないだろうかというふうに考えております。
 そこで、大蔵大臣にお伺いしたいのですが、財政移転の問題につきましては、私は、国家による政策と地方による政策、財政分担のあり方全般を幅広く見直す時期に来ているのではないだろうか。それが地方分権ということを後押しするためにも最も適切であるし、行財政改革ということにつきましても一番有効であると考えておりますが、その点いかがでございましょうか。
宮澤国務大臣
 今の中央と地方の財政関係は、基本的には昭和二十四年にシャウプが来まして、シャウプ勧告で、あのときに地方平衡交付金でございましたか、ああいう発想が出まして、これは考え方は、みんな国が焦土と化しておりましたので、地方に対しても財源がない。したがって、国全体にシビルミニマムを、ひとつやはり最低のものはつくらなければならない、そういう思想であったと思いますが、それが余り大きな変化なくきょうに及んでいまして、きょうはもうシビルミニマムなんというものはどの地方でもある程度のものは持っておりますから、あの当時のことと様子は全く違っております。その上に地方がおのおのの自分の文化というものを持ち、そういうような状況になっていますから、もうあのときの発想というものは実は非常に古いものになっている、しかしかわりのものは出てきていないということでございます。
 それで、先ほど地方財政のお話から始まりましたが、実は地方財政のお話というのは地方の行政の話でもありまして、両方を別々にどうかすることはできない、全部を合わせて行財政、中央と地方と、全部もう一遍新しい目で見直すというようなことでありませんと財政改革すらできない、そういう状況であると思いますから、私は委員と認識を同じくしております。
桜田委員
 それと、地方自治では、例えば全国市町村民税収に占める、昭和二十五年には一八・三%もあった市町村民税の均等割なんかがあるのですが、それが平成八年には一・八%になってしまったということで、地方自治体においては、自主的に財源を確保する努力というものが欠けているように思うのですが、そういった点も踏まえてお答え願えればありがたいなと思っております。
宮澤国務大臣
 今の状況はまさに桜田委員のおっしゃいましたようなことでございまして、殊に昨今になりますとそうでございますが、私は、一言で言いまして、憲法の中で一番できていないのは地方自治ではないか。それは、できるようになっていないわけでございますから。やはりそれだけの財源を持ち、自分のアイデアでやらなければならない、そういう意欲はあってもそれだけの仕組みができていないというのが現状だと思います。
 ですから、例えば、国と申しますか、こういう経済状況で公共事業をみんなお願いしたいといっても、単独事業はもう地方としては実はとてもやれないというのが正直の県が多いのでございますから、まことにどうもこういう状況は長く続けているわけにはいかない、国全体としましても、地方自治のためにも長く続けることはできないだろうと思います。
桜田委員
 どうもありがとうございます。質問を終わりにいたします。
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