桜田 よしたか
自由民主党
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委員会質問
会計検査院は必要なのか? [2002/02/20]
桜田委員
 自由民主党の桜田義孝でございます。本日は、国家行政、決算制度全般につきまして、根本問題について幾つかの質問をさせていただきたいと思います。
 さて、現在、国と地方を合わせ六百七十五兆円という膨大な債務残高を抱え、我が国の先行きに多くの国民が不安を抱いております。特に、行政国家化の進展に伴い巨大に膨れ上がった国家行政機構に根本的なメスを入れない限り、健全な財政状況の回復ができないと思います。公共事業をちょっとくらい減らそうが、医療費をちょっと抑えようが、いずれも根本的な解決にはなりません。血税を使ったあらゆる公共政策が本当に活力のある日本の将来のために必要なのかどうかを、徹底的に見直す必要があると思います。
 この際重要であるのが、やはり国家全体としての会計と人事の問題であると思います。組織のありようを問われているときにいつでも問題の根本となるのは、官民を問わず、会計と人事であると確信いたしております。こうした点から、私は、現在の政府全体としての会計と人事にかかわるチェック機能の充実というものに多大なる関心を持っているところであります。
 今、最も国民が必要であると思っている政府としての仕事は、公共事業をふやすことなどではなく、自分たちの税金が果たして本当に有効に使われているかどうかを自分たち国民の前に明らかにしてもらいたいという、その一言に尽きるのではないでしょうか。
 そうなりますと、例えば、会計検査院という機関がございますが、現在、国民のそうしたニーズというものに十分こたえているかどうか、あるいは、こたえられていなければ、制度を改変したり人員をふやしたりすることが必要になっているかなどについて、じっくりと検証しなければなりません。
 そこで、まず金子会計検査院長にお伺いしたいと思います。
 現在、会計検査院は毎年、実地検査、書面検査等を行い、二百億円程度の指摘事項を行い、そして最終的に報告書をまとめているわけでありますが、国家全体の財政規模からすると氷山の一角のような気がいたします。また、そういう指摘が世論からも行われているところであります。また、外務省機密費、在外公館での不明朗な会計の多くを許した検査体制の脆弱性に対する批判は大変大きなものがあります。
 今、多くの国民が、会計検査院には存在感がないと感じております。今のような会計検査院であれば、各省庁等の内部検査部局を充実させれば事足りるわけでありまして、形式的な伝票チェックしかできない会計検査院などはそもそも必要ないのではないかという考え方もあり得ると思いますが、この点、院長はこのような国民からの批判をどのようにお考えになっているか、お伺いしたいと思います。
金子会計検査院長
 会計検査院は、社会、経済の変化に即応した、また国民の期待にこたえる会計検査をしていきたいということで、現在努力をしております。議員おっしゃるような会計検査院に対する厳しい批判が現在行われているということも、私承知をしております。
 私、検査官に任命され四年半、院長として二年間経過いたしました。昨年の十二月再任をされたことを機会に、私、会計検査院のあり方、そして会計検査院の使命、その使命をいかに果たしていくかということについて、なお一層努力をしていきたいというふうに考えております。
 私、今、内部でいろいろ、あるいは外に対してもいろいろ発言をしておりますけれども、一つは、今、国の責務というのは、国民の期待にこたえ、そして質の高い、費用の安い行政サービスをいかに提供するかということにあるというふうに考えております。そして、会計検査院は、会計検査を通じてこの国の使命に貢献するということが会計検査院の使命であろうというふうに認識し、一つは、国の事務事業が、より質の高い、より費用の安い形で提供される、言いかえれば、国の行政サービスの価値を高めるということが会計検査院の使命であろうということで、私の言葉で言いますと、付加価値をつけるような会計検査をしていきたいということ。
 それから、国民の税金を有効に使うということのためには、損害が発生してから是正措置をとるということだけではなくて、損害が発生する危険を事前に予知し、そしてそれをマネージし、危険の発生しないような状況にしていくということが必要であろうということで、現在、リスクマネージ型の検査ということを導入する方向に進んでおります。
 昨年度の一年間の決算検査報告書、私は、今申し上げましたようなことがこの中に含まれてきているというふうに理解しております。そして、各報道機関からも、昨年末に出しました会計検査院の報告書に対して非常に好意的な評価を受けております。
 私、こうした方向を今後とも継続し、そして国民の期待にこたえる会計検査院でありたいというふうに努力をしております。御理解いただきたいと思います。
桜田委員
 高い評価を得られているというふうにお答えになりましたけれども、私は余りそういうふうに感じていないんです。二百億円程度の指摘事項で、千二百名の人間がいて、一体、会計検査院を設置している経費というものはどの程度かかるんだろうか。千二百名の人件費とかそのほかいろいろなものだったら二百億円程度かかってしまうんではないだろうかというふうな気がいたします。そんなことならば、むしろ、存在感がないので、アウトソーシングではないか、外部に委託してもいいんではないかという懸念すら感じているところであります。
 いずれにしろ、私は、今のような形での会計検査院を存続させても余り意味がないんではないだろうか。数百億円レベルで伝票に漏れがあったか、むだ遣いがあったかというふうな程度だったら、また、法律に違反しているかどうかということが根本ではないような気がいたします。当然、公金を使う以上、適切な会計処理や事務の遂行が必要でありますし、正確性や合規性という点から会計検査院のこれまでの経過については多とするところでありますが、今は、税収がじゃぶじゃぶあるような高度成長期と違うわけでありますので、国民的なニーズにこたえられるとは考えておりません。
 私は、時代の変化の中で、税収が減少していく中で、また少子高齢化が進んでいく中で、おのずと、会計検査院等、政策の検証・評価機関のありさまというものが変質してきているように思います。
 そういう意味で、今後、会計検査院は、政策評価、会計検査院の用語で言うならば有効性、経済性、効率性評価というものを前面に出して、場合によっては総務省の行政評価・監視部門とも統合してしまって、より強力な形で行政の内在的ながん細胞を取り除き、国家財政のむだを極力排除できるような体制を整えることが国民的ニーズに一番合うような気がいたしますが、この私の考えについて、院長、ひとつお願いいたします。
金子会計検査院長
 会計検査院では、今委員おっしゃられたような形で会計検査を進めております。
 平成九年に会計検査院法の改正が行われ、そしてその中で、会計検査の視点といたしまして、経済的、効率的な観点からの検査、それから有効性の観点からの検査ということが検査の視点として規定をされました。この規定に基づきまして、会計検査院では、今先生が言われた業績評価ということを一つの大きな柱として掲げ、そして検査をいたしております。
 先ほど私が申し上げました付加価値型検査というのはまさに業績検査のことでありまして、昨年末に提出いたしました検査報告の中においても、多くの業績評価をした結果を指摘、掲記いたしております。その点、御理解いただきたいと思います。
桜田委員
 今後重要視されるべき政策評価の根本は、有効性、経済性、効率性評価という言葉に尽きると思いますが、こうした評価の例えばスタンダードな方針やマニュアルというものが国民にとってわかりやすく開示されるということはとても大切なことではないだろうかというふうに思います。会計検査院は、こうした厳格なマニュアルで我々の税金が有効に使用されるように公正にチェックしてくれているのかということが、国民から見た大切な視点ではないだろうかと考えております。
 そんなぐあいに政策の評価基準と手続が明確になっていることは、国民のタックスペイヤーとしての意識と理解を増強、向上させ、ひいては国家財政健全化のための強固な基盤となることは間違いありません。
 院長も、GAOの国際機関との懇談等も積極的になされているようでございますので、世界的に見て、このような政策評価対応の標準化の取り組みについてどのようなことをなされているのか、政策評価マニュアルの整備充実について、何か進展がありましたら、その点、お聞かせ願いたいなと思います。あくまでも国民が安心できるようになったのかどうかという観点から、ぜひ御意見をお伺いさせていただきたいと思います。
金子会計検査院長
 ただいま委員御指摘のとおり、会計検査の透明性及びアカウンタビリティーという観点から、会計検査院がどういう観点に立ってどういう手続で検査をしているのかということを明らかにしていくということ、非常に大切であるというふうに私も認識しております。
 そして、先ほど申し上げましたように、会計検査院では、従来型検査に加えて、付加価値型検査、業績検査及びリスクマネージ型検査という新しい方向に進んでおります。これらの検査について検査を有効に進めていくためにも、私、検査マニュアルの必要性ということを感じております。それと同時に、会計検査院の国際会議等でいろいろなスタンダードが決められております。こういうスタンダードを我が国も導入しているのだということを明らかにするという意味でも、私、マニュアルの作成ということは必要である。と同時に、国際機関の中で我が国会計検査院に与えられている役割というのは、アジアにおける発展途上国の会計検査、グッドガバナンスをいかに向上させるかという点もあるわけです。そのためには、我が国の検査マニュアルというものを諸外国、アジアの国々の発展途上国の人たちに示していくということも必要であろう。
 そういういろいろな観点から、現在、マニュアル化ということを、私、事務局につくることを要請しております。できるだけ早くつくっていきたいというふうに私も思っておりますので、マニュアル化促進、努力をしたいというふうに思います。
桜田委員
 ぜひマニュアルの件につきましては、早急につくっていただければありがたいなと思っております。アジアの諸国だけではなく、日本国民もそれを待ち望んでいるのではないだろうかというふうに考えております。
 それから、会計検査院につきましては、検査を余り強化すると省庁が協力してくれなくなって、逆に検査が困難になってしまうというようなことが時として言われるときがあります。大きな額については手をつけないとか、各省庁の内部監察部局による内々の意思統一というものが依然まかり通っている等のことがメディア等で時として報道されておるわけでありますが、会計検査全般の有効性について国民が不信感を募らせていることは一部にあるということをひとつ耳に入れておきたいなというふうに思います。
 そして、私は、現在の会計検査院を充実させる以前の問題として、現場を一番よく知っている各省庁等の内部検査、監察部局にもっとしっかりしてもらわなければ困るなという考えを持っております。今は、会計検査院が、極めて限られた実部隊ですか、八百人程度の小世帯で何とか検査をしているようでありますが、多くは本来各省庁間の内部で検査するような細かい事柄で、肝心な骨太の政策内容の根本評価というものができていないのが現実ではないだろうかというような気がいたします。
 そこで、会計検査院が、私が先ほど述べているような視点から国民のニーズというものに適切にこたえていくためには、各省庁の内部検査体制をより一層充実させることが急務であると考えられますが、これが内部でのなあなあにならないような、国民にとって有効な内部検査となるためにはどうすればよいのか。また、日ごろ検査サービスの提供者という立場を強調しておられる金子院長率いる会計検査院として、今までどのようにしているのか、また何ができるのかを改めてお伺いしたいなと思います。
 結局は、内部にいる人だけしかわからないような事柄というものが、外部の会計検査院でどの程度把握して指導できるのかということであります。
金子会計検査院長
 私、委員と同じ考え方を持っておりまして、第一次的には、予算を執行する各省庁が予算執行についてきちっと管理をしていく、そして内部チェックをしていくというのがまず出発点であろうというふうに考えております。
 会計検査院では、個々の支出行為についても当然見ますけれども、内部的な統制がきちっと行われているかどうか、また予算管理がしっかりされているかどうか、それを見るために個々の行為についてチェックをし、そしてそこに違法、不当な事態があるということは、これは内部的なチェック及び内部的な執行体制の不備というところから出てくる可能性がありますので、ここのところを十分注意していきたいというふうに考えております。
 先ほど私、リスクマネージ型の検査ということを申し上げましたけれども、会計検査院では、個々の違法、不当を発見し、そして追及していくというだけではなくて、予算執行についてのシステム、また予算のチェックについての体制というものに十分目を光らせ、そして、そこをさらに充実させる必要があるということであれば、そういう方向を追求していきたいというふうに考えております。
 それと同時に、私は、各省庁の予算執行についての基本的な認識の問題があると思います。システムの問題と同時に、各省庁の予算執行についての基本的な認識というものを再確認していく必要があるのではないかというふうに思っております。
 会計検査院では、検査報告が出た直後に、各省庁の担当者を集めまして説明会を開いております。私、今年度はその説明会に私自身出席をいたしまして、各省庁の担当者に対して、会計経理についての基本的な認識をしっかり持ってもらうということを要請いたしました。それと同時に、現在財務省にあります会計センターですか、これは昭和二十年代に、会計経理に当たる職員の資質を向上するために会計検査院が、財務省、大蔵省ですね、及び内閣に要請をしてつくってもらった組織であります。私、ここのところでの会計担当者に対する教育というものもしっかりやってもらいたいと思っておりますし、ここを活用して、会計検査院としても会計経理の職員に十分な注意を喚起していきたいというふうに考えております。
 今年度の会計センターにおける研修について、私今、自分自身で出席をして、そしてこの研修で会計職員の基本的な認識ということについて注意をしていきたいと考えております。
桜田委員
 私たち自由民主党の中でも行政改革本部というものがあるんですけれども、その中でよく、行政改革といっても、どういうものを改革すべきかという項目については、各省庁の人に御意見を伺って内部を教えてもらわないとなかなかわからない。そうすると、教えてもらう人は、自分の出身の、自分が所属しているところの不明朗なところとかまずいことを指摘するということが、なかなか表に出したがらないということで、行政改革をやるのに大変難しいということを、自民党の中でも行政改革を担当する人たちのお話を伺っておりますので、会計検査院のところへ至ってもそういうことが往々にしてあるのではないだろうかというふうに感じるわけでありますので、今後ともしっかりやっていただければありがたいなと思います。
 それから、ちょっと次の問題に移させていただきたいんですが、会計検査院の人の中では、検査対象とする機関からの出向者の受け入れ人数はどの程度いるのか、また、会計検査院から各機関へ、自分が検査対象の各機関へどの程度出向しているのか、ちょっとお伺いさせていただきたいと思います。
金子会計検査院長
 お答え申し上げます。
 本年の一月末現在でございますが、出向者の受け入れは二十二府省庁等から二十九人、それから、我が方からの出向者の派遣は三十八府省庁等へ四十八人となっております。
桜田委員
 人事交流というものについては、私は大いにやってもいいというふうに思いますし、これを奨励する立場であるんです。人事交流の意義というものは否定するものではございませんが、先ほど私が述べたように、各省庁間の内部検査体制の充実という点から、そうした検査マニュアル、研修等を各省庁との共同で開催したりする程度のことはよいとは思うのでありますが、しかし、検査対象機関と検査機関はやはり適度な緊張関係というものがないといけないのではないだろうかというふうに思います。
 この点、会計検査院から、検査サービスの提供のために各省庁等の内部検査部局へ出向するのはよいとしても、各省庁等から会計検査院に出向してくるのはいかがなものかなというような気がいたします。
 また、院長は最近でも、会計検査院から検査対象機関への天下りの慣行については好ましくないという姿勢を明確にしておられますが、これは私も大変立派な態度であると思います。検査院が、検査院からの天下りを受け入れてくれている大事な機関を厳しく検査することはなかなか難しいのではないだろうかというふうに考えております。
 その点、会計検査院としての毅然とした態度が求められるのではないだろうかと思っておりますが、この二点について、現在の院長の御意見をお伺いしたいと思います。
金子会計検査院長
 まず、第一点の各省庁間との人事交流の問題でありますけれども、私、いわゆる官庁の外から会計検査院に参りまして、官庁における人事交流の少なさということについて非常に驚いております。そういうところで省庁間の交流が現在唯一の人事交流の場になっている。これをふさいでしまいますと全く交流がなくなってしまうという状況になる。これは望ましいことではない。省庁間の人事交流、私は、今委員言われるような形で、一定の緊張感を持ちながら、そして業務遂行に影響をもたらさない形で人事交流を進めていく必要があるというふうに考えております。
 私は、省庁とのつき合いは長いんですけれども、日本の国家公務員の一つの特質というふうに言っていいと思うんですけれども、ある省庁から次の省庁に移ったときに、その移った省庁の人間となって仕事をしていくというのが日本の公務員の特質であるというふうに私はこれまで見てきております。
 したがいまして、会計検査院に来たからといって、会計検査院の情報を自分のもとの省庁にもたらすというようなこともありませんし、また、検査の観点でというようなこともない。会計検査院としては、派遣先の省庁に対して検査に行かせるというようなことはもちろんしておりませんし、十分検査の情報についても管理をいたしておりますので、問題が起こらないような形、適度の緊張関係を保ちながら人事交流を進めるという現在の体制というのはできるだけ維持していく。
 それから、天下りの問題ですけれども、私自身、今委員御指摘のように、検査対象機関に対してうちのOBが就職するということについては否定的な考え方を原則として持っております。
 しかし、現状では再就職先の問題があるわけで、私は、再就職先の問題についてのシステムを開発しつつ、検査対象先への再就職を原則的に廃止していくということを考えていく必要があるだろう。これは、天下りの問題を解決する車の両輪である。片一方だけを進めるということはできないわけで、私は、この問題について、私自身の考え方もありますし、院内において、私の考え方も示しながら、現在の公務員制度改革の中で会計検査院としてあるべき姿というものを議論をし、そして意見の統一を図っていきたいというふうに考えております。
桜田委員
 天下り先との関係、緊張関係というものをぜひ維持していただきたいなというふうに思います。
 それから、検査をやった後の検査結果のフィードバックというものについて、今後の政策評価、検査結果の政策への反映というものをしっかりさせるためのシステムの構築についてはどのようにお考えになっているでしょうか。
金子会計検査院長
 私、一つは役割分担の問題があるのかなというふうに考えております。
 会計検査院では、業績評価をし、その結果を出す。そして、各省庁に対して付加価値をつけた提言をしていく。それについては、フィードバックさせるに当たって、国会、特に当委員会との連携を図ってフィードバックということをしていきたいというふうに私、考えております。
 それと同時に、業績評価につきまして、私、業績評価というのは、何遍も申し上げておりますけれども、相手方省庁、受検対象になる省庁の事務事業をより質の高い、より低廉な費用で提供できるものにしていくということが業績評価であると考えております。これは、各省庁が本来行う事務事業の基本的なスタンスであるというふうに考えております。
 その意味で、会計検査院の検査と各省庁の事務事業の遂行というのは、究極的には国民の期待する行政サービスをいかに質の高い形で、安い形で提供していくかということになるんだろう。この意味で相手方省庁と同じ方向に向いているということで、私はこういう形でフィードバックがされていくというふうに考えておりますし、そのように主張もしております。
桜田委員
 ちょっと時間が少なくなっちゃって大変申しわけないですけれども、人事院総裁にお願いいたします。
 公務員の退職金というものがあるんですが、私、退職金制度というものは、年齢がたってから多額にもらうのではなく、退職金の前払い制度というものを実施して、年をとって金を使わなくなってから多額の金をもらうのではなくて、金が必要な若いうちに退職金の前払い制度で月々いっぱい金をもらうようにした方がいいと思うんですが、ぜひその辺の検証についてお聞かせ願いたい、これが一点であります。
 それで、ついでに、公務員の天下りの問題が先ほど出ましたけれども、いつも、今の国家公務員が六十歳まで働かないで五十四、五歳で天下り、肩たたきをやる慣行については、私は、天下りはだめだといいながら、この慣行については極めて不自然だと思っているんですが、ちょっと人事院総裁にお伺いしたいと思います。
金中島政府特別補佐人長
 第一点の退職金の問題ですが、最近、幾つかの民間企業で退職手当の前払いというのを始める、あるいは検討するという新聞記事が出ております。私たちも、非常に新しい動きだというので注目しております。
 今先生がおっしゃいますように、これを前払いするかどうかにつきましては、そうした場合にどういう問題があるのかということをこれから研究していかなきゃならないなというふうに思いますが、いずれにいたしましても、退職手当そのものは総務省の所管でございますので、総務省と連携をとりながらこれについて研究をしてまいりたいというふうに思います。
 もう一つは、天下りの話ですが、今御指摘のように、1種試験で合格したいわゆるキャリアと言われる職員は、五十三歳以下で大体六〇%近い人間が退職しておるということでございます。したがいまして、どうしてもいわゆる天下り問題というのが生ずるわけでございますから、私たちはかねがね、もう少し在職期間を長期化するということを提唱しております。そして、それぞれの任命権者、各大臣ですが、大臣に、在職期間の長期化のための計画を立てて、少し計画的に在職期間を長くできるように考えていただけないかというお話を申し上げております。
 なお、この問題につきましては、関連する制度もいろいろございますので、そういうものをあわせながら検討し、今御指摘のような問題に対応していかなきゃならないというふうに思います。
桜田委員
 どうもありがとうございます。
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