桜田 よしたか
自由民主党
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委員会
中小企業の資金需要に答えるためには! [2004/03/19]
桜田委員
 自由民主党の櫻田義孝でございます。
 本日は、中小、中堅企業関係法案に関連しまして、幾つか質問させていただきたいと思います。
 言うまでもなく、日本経済というものは中小企業で支えられておるということで、企業の九九・七%が中小企業である、また従業員も七割近いというようなことにかんがみ、中小企業の健全育成と発展というものが日本経済を支えていると言っておいても過言ではないと思います。もちろん、トヨタのように一兆円近い利益を出す企業も必要でありますが、百万円の利益を出す企業が百万社あることが最も現在の日本に必要なのではないだろうか。こんな観点から、景気の明るさが見えつつある中でも景気回復の地合いを確かなものにするために、中小、中堅企業というものをしっかり育てていくことについて質問させていただきたいと思います。
 今回は、中小企業金融公庫の証券支援化メニューの増大という、いろいろと改正案が出ておりますが、私のこれまでの問題意識をもとにいたしまして、中小企業金融に関し、幅広い観点から率直な意見を申し上げたいと思っております。
 まず第一に、我が国の中小企業を見た場合、特に土地の担保をしっかりととって融資をするという方法が、従来、長い伝統の中で金融界にはびこっているところであります。二、三%の金利を取って土地をがっちりとるというやり方がありますが、一方では、多くの問題を残した商工ローンのように、一〇%から二〇%、三〇%近い、上限金利に近いような金利までも取って貸すという金融があります。
 しかしながら、その中間にある七、八%、七%から一〇%程度というようなミドルの融資主体というものが日本にないのが現状であります。これに対して、私は、今後、このミドルにある金融機関というものの存在があってもいいのではないか、それに対しましてリスクもあると思いますので、土地担保主義から離脱をさせる意味でもこのような金融機関があってもいいと思いますが、そういった観点から、こういうミドルの金融機関の育成につきまして、無担保無保証も含めまして、役割を担う金融機関のあり方として、経済産業省の所見というものをお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
菅大臣政務官
 おはようございます。
 今、櫻田委員からお話がありましたけれども、中小企業の経済状況を考えるときに、全く私も同感であるというふうに考えております。
 まず、今、我が省の政務官をやられて、当時からこのことを強く訴えられた、そうしたことにかんがみまして、我が省としましても、無担保無保証の融資の拡大、これに現在努めておるところであります。
 具体的に申し上げますと、ことしの四月から、中小公庫や商工中金の創業・新事業向け融資制度においては、経営者本人の保証をとらない融資額、これは三千万までというものを創設します。あるいは、国民公庫におきましては、無担保無保証、新創業の融資ですね、今日までは五百五十万でしたけれども、これを七百五十万と二百万を拡大する。さらに、第三者保証なしの融資制度でありましたけれども、これも一千万から一千五百万までとリスクを若干緩和した中で、こうしたことを今行っています。
 そして、今回の法律改正にありますように、中小公庫による証券化支援策、こういうものをしっかりと、私ども、皆さんの御理解をいただいて確立することによって、無担保無保証、やる気のある中小企業を支援する仕組み、政府を挙げて取り組んでいきたいというふうに思っています。
 さらに、七%から一〇%のミドルの問題もありましたけれども、これも金融庁と緊密な連携をとりながら前向きに取り組んでいきたいと思います。ぜひ御理解をいただきたいと思います。
桜田委員
 大変前向きなお答えをいただいて、ありがとうございます。
 民間金融機関でも、やはり連帯保証人というものがあります。昔、昔というのはちょっと前ですけれども、私が経済産業政務官になったときに、一番最初に私のところに陳情という形になったのは、連帯保証人に私がなっているんだけれども、そもそも地縁、血縁で連帯保証人を頼まれるので、実際はその事業に携わっていないので、事業のわからないところの保証人になるんだから大変なんだよ、何とかこの第三者保証人というものはぜひ撤廃をしてくれるような政策を打ち出してもらえないかと言われたのが、陳情の第一でありました。
 そんな中で、平沼前経済産業大臣が、私の地元柏に来たときに、第三者の連帯保証人というものは世界でもまれに見る制度であって、これはぜひ撤廃をしたいというふうに、私のところのタウンミーティングの発言でありましたけれども、大臣みずからのそんな発言がありましたので、脱連帯責任保証というものを今後とも強力に進めていきたいと思いますが、それにつきましても、さらにもう一歩踏み込んだ形でひとつお願いをしたいなというふうに思います。
 かつて、住友何がしという銀行にいた役員の方が、我が社は担保なしで融資をしようと言ったら、そのときに頭取に怒られて、その会社をやめてからあるビール会社に行って、シェアを半分以上とっていたビール会社を席巻して社長になって、目ききというものを大事にして成功したビール会社の社長も日本においででございますので、そういった点、目ききという観点からも、ぜひ経済産業省の所見を聞きたいなというふうに思います。
中川国務大臣
 おはようございます。
 今、櫻田委員の御指摘ですが、非常に大事なポイントだと思います。もちろん、企業あるいは資金需要が必要なところに対して資金を供給するというとき、特に議論の前提であります日本を支えている中小企業に対して資金需要にこたえるというときには、リスクが伴うわけでございます。お金を貸すということは、必ずリスクが伴う。
 したがって、担保があったり保証があったりということでありますけれども、こういう経済情勢、あるいは今平沼前大臣のお話がございましたけれども、世界の先進国を見ていると、余りにも今まで有担保原則、特に土地を中心とした有担保原則、そしてまた保証、本人保証、第三者保証を含めた保証。保証というのは無限責任ということになるわけでございますから、そういう意味でそれが、こういうスピード感が必要な時代、あるいはまたいろいろなニーズにこたえていくときにできるだけ軽減をしていかなければならないということは、一つの大きな時代の要請だと思っております。
 と同時に、リスクを伴うわけですから、そのリスクに対してどこまで、ハイリスクでノーリターンということになってはこれはまた経済に対する影響があるわけでございますから、その辺をどういうバランスをとるかというところが、さっき言った中程度のところに対する視野が必要ではないかという御質問にも通じていくんだと思いますけれども、いろいろなラインナップをそろえて、そしてまた、それが提供する側にももちろんリスクがあると同時にメリットもある。あるいはまた借りる側は、もちろん必要なお金が提供できると同時に、過度ながちがちの保証があったりがちがちの担保が必要だということでも意味がないわけでございますから、その辺のバランスが難しいんですけれども、総じて、担保なり保証なりを軽減していく方向。
 それから一部には、今答弁いたしましたように、無担保とか無保証というものもございますけれども、流れとしては、やはり今までのような担保がなきゃだめだ、保証がなければだめだということから、よりいろいろな、自由なというか、いろいろなラインナップをそろえて、その中には御審議をこれからいただくでありましょう証券化の手法なんかもあるんだろうと思いますけれども、いろいろなラインナップの中で、いろいろなスピード感あふれる資金調達、あるいはまた資金供給の体制に向かっていくというのが、今我々が求められている基本的な方向ではないかというふうに考えております。
桜田委員
 民間の金融機関について、引き続きお尋ねしたいんです。
 民間の銀行の頭取は、今大臣が言われましたようなことが非常にこれから大事なわけでありますけれども、よく目ききをして事業性について融資をするようにということを言うんですけれども、今の銀行の頭取自身が、目ききによった、事業計画に基づいた融資をする、こういう習慣、訓練を全然受けていなくてそのノウハウを持っていないということが明らかにありますので、そういった面をぜひ留意していただきたいなと思っております。
 そして、民間金融機関から、政府系金融は民業の圧迫だ、こういう批判が、よく我々のところに陳情に来るんですけれども、何を言っているんだ、民業圧迫どころか貸し渋り、貸しはがしで苦しませているのはあなた方銀行ではないかというようなことを私はお話しさせていただくんですけれども、今銀行のシステムが、やはりこういう初めて新しい事業家に融資をする場合、政府系の金融公庫から借り入れをして、保証協会を使ってまず融資をさせて、それから一年か二年返済状況を見て、それから民間の銀行さん、金融機関が融資をするというのが定番になっておりますので、政府系の金融機関が貸す前に民間の銀行が融資をして、その後政府系が民業の補完としての融資をしているのか、どっちが先なんだかよくこれから吟味をする必要があるなというふうに私は思っておりますので、民間の融資と兼ね合わせながら、ぜひそういったことについても政府系金融のあり方というものを考えていただきたいと思っております。
 また、私は、今政府系金融が、この三年間程度を見ますとほぼ横ばい、それに対して大銀行は、特に貸しはがしというか貸し渋りが多い、中小企業に対する割合はもっと大きいということが言われておりますが、政府系金融におきまして、今後の方針として、現状程度で横ばいでやっていこうかという考えを持っているんだか、これからはやはり民間の方に任せてだんだん手を引こうという考えを持っているんだか、やはり民間には今頼れないのでもっと拡充していこうと言っているんだか、その方向性についてお伺いしたいと思います。
中川国務大臣
 先ほど金融の一般的なお話をさせていただきましたけれども、今こういう状況ですから、ある意味では何としても政府、そしてまた民間も含めて日本経済が元気になるように、特に中小企業が元気になるようにということで、我々全力を尽くしておるつもりでございます。
 したがって、いろいろなメニューがこれからも御審議をいただくことになるわけでございますけれども、今後どうなるかということについては、基本的にはさっき申し上げたように、一つはいろいろなメニューを、利用する側に判断をしていただきたい。他方、我々政府系金融機関を見ている立場から申し上げますと、基本的には官業は民業を補完する役割である、なぜならば日本は自由主義経済であるからという大前提があるわけでございます。そのときに、補完とはどういう意味なのかというときに、もちろんぶつかり合って民間をはじき飛ばすということがあってはならないわけでございますし、慎重にしなければならないわけでありますが、他方、頑張ってもらいたいというところに、民間としてはなかなか出ていけない部分に対して、ひとつ政府系が先に一歩出てやっていこう。
 例えば、今きょうも御審議いただくでありましょう証券化のときの中小企業事業団の出資や融資、あるいは引き受けといったものも、ある意味では無担保のものに対してやっていくわけですから、若干リスクを先行してやっていく。どうぞ民間が出ていらしたら、そのときには民間主導になりますということでございますから、今後、経済状況によってどういうふうになっていくのかということは、今の段階では、一日も早く日本経済が正常な状態、力強く全体として前進してもらいたいということでございますから一概には言えませんけれども、とにかく全体として民間のニーズにこたえられるように、そしてまた官は民の補完に徹するようにということが二つの原則だろうというふうに思っております。
桜田委員
 最後になりますが、中小・ベンチャーファンド法の一部改正というものが今回上程されているわけでありますが、余りよく、この法案もこの程度で十分なのかなというのはありますけれども、中小・ベンチャーファンドがなぜアメリカの三十分の一で英国の三分の一なのか、抜本的な解決策としてはこの程度でいいのかどうか、私は疑問に思うんですが、時間でありますので、次回にわかりやすい説明ができるように、ひとつ資料を提供していただければありがたいと思います。
 以上をもって質問を終わります。
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