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(小渕首相大差で勝利!)
9/21日に自由民主党本部で行われた党総裁選におきましては、おかげ様をもちまして、我々の推薦していた小渕恵三総裁が大差で他候補に対し圧勝することができました。具体的な票数でみると、小渕さんは、国会議員票および党員票の実に7割近くを獲得することができ、こうしたことからも、小渕さんのこれまでの政治姿勢が国会議員・党員の圧倒的多数から支持されたといえるわけであります。
小渕さんが評価された理由・背景としては、わたくしが先月号で申し述べましたとおり、小渕さんの実行力と時代にマッチした柔軟性が広い層に浸透したからであると認識しております。さまざまな政治課題が錯綜する昨今、小渕さんのような「包容力あるリーダーシップ」により、全体意見を幅広く吸収し取りまとめていく政治手法が受け入れられていると考えられます。 小渕内閣は、これまで、日米防衛指針法、省庁再編法、国旗・国歌法、国会審議活性化法、情報公開法など、わが国の帰趨を左右する重大な政策課題を次々に処理してきました。先の第145回通常国会では、戦後の法案等平均処理件数110〜120をはるかに上回る、166もの法案を可決致しております。こうした果断な政策実行力は、マスコミ等でも就任直後には予想もされなかったことでありました。小渕さん自身も、最近の演説会では、「やるじゃない、やりすぎじゃない小渕さん」などという川柳を引用して、自分を巡る最近の評価の変化についてユーモアを交えながらコメントしています。わたくしも知りませんでしたが、演説会で自己評価について積極的に話をする総理大臣というは珍しいのだそうであります。そして、これは、小渕さんがそれだけ世論というものを大変意識して舵取りをしている証しともいえるでありましょう。
<開票結果>
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議員票 |
党員票 |
| 小渕 恵三 |
350 |
253 |
97 |
| 加藤 紘一 |
113 |
85 |
28 |
| 山崎 拓 |
51 |
33 |
18 |
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党員票は、実際の得票数を1万分の1にして、少数第一位を四捨五入
(自自公連立と今後の政局運営)
このように確かに小渕さんは圧勝を致しました。しかし、我々は安心ばかりはしておられません。当面の政局運営については、まだまだ不透明な要素がたくさんあります。まず、自自公連立の問題があります。先の国会では、現実的な問題意識を共有し得たこの3党の協力があったからこそ、多くの法案を通すことができました。わたくし自身、危機の時代には政争を繰り広げることは避け、挙党一致で心をひとつにして時代に立ち向かうことの重要性をまざまざと実感致しました。
しかし、今後、わたしたち自由民主党と自由党、そして公明党とは、依然調整の難航している議員定数削減・選挙制度改革問題、介護保険問題に関する負担方法等について折り合いをつけていかなければなりません。議員定数削減問題については、自由党が単純小選挙区を志向して比例区の定数削減を主張しているのに対し、比例区選出議員の多い公明党は党の浮沈に関わるということで中選挙区制度を復活させ全体議員数を削減すべきであると別案を主張し真っ向から対決していく構えをみせております。政治というのは民主的な話し合いによる合意形成であります。わたくしと致しましては、この件は今後各党が「国家国民のために如何なる形が最善であるか」を第一としながら、十分議論をした上で、より良いかたちで決定されていくべきものと考えております。
なお、この自自公連立路線については、国民の皆様に完全なかたちでの理解を受けているとは言い難い状況にあります。世論調査でも批判的な意見も少なくありません。また、今回の総裁選挙では、党員票の投票率(転居先不明等で返送されてきた10%を除く)が5割を割ってしまったということの背景のひとつとして、かなりの暗黙の批判票があったのではないかという見方もあります。我々は、こうした結果を謙虚に受け止めつつ、国政安定のための参議院における自由民主党議席過半数獲得の必要性について、引続き国民の皆様方に理解を求めていきたいと考えております。
(今後の主な政治日程)
| 9月下旬 |
自由民主党役員人事、内閣改造 |
| 10月1日 |
介護保険制度の「要介護認定」申請始まる |
| 10月下旬? |
臨時国会召集 |
| 11月 |
第二次補正予算案、国会提出 |
| 11月12日 |
天皇陛下在位10年記念式典 |
| 11月24日〜 |
日本と東南アジア諸国連合との首脳会談 |
| 12月20日前後 |
2000年度予算案閣議決定 |
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(小渕内閣と景気対策)
小渕内閣が今後、第一に取組んでいかなければならない課題に景気・経済対策が挙げられます。最近の実質GDP統計の発表でも、11年4-6月期の実質GDP前期比速報は+0.2%、年率換算(そのペースを通年保った場合の推定通年成長率)+0.9%と何とかプラスを維持(1-3期は+2.0%)致しました。個人消費がこのところ緩やかながらに回復していることに加え、住宅投資や公共投資が堅調を維持していることが要因であります。また、こうした需要面での回復を受けて企業収益も回復、株価も上向いてきております。
しかしながら、足もとわが国の景気回復と米国経済のインフレ懸念もあって、円高傾向が強まっており、ここ数日で103〜104円までの円高が進行しております。これは輸出企業の収益悪化を通じてわが国経済に悪影響を与えかねないものであります。原因としては、日銀が一段の金融緩和を渋ったことも挙げられますが、わたくしとしては、小渕内閣が、景気回復のためには積極的な予算措置も含めありとあらゆる手を打っていくつもりであることを強く宣言することが一番必要であろうと確信致します。政府の景気回復への強い意志こそがマーケットからの信用も得、米国を始めとする諸外国との政策協調も可能にするのであります。
(懸念される野中官房長官の去就問題)
終わりに、野中広務内閣官房長官の去就についてお話しておきたいと思います。実はわたくし自身、つい先日、何とか野中官房長官に内閣に止まっていただくべく、同期議員とともに最高幹部に申し入れを行ったところであります。野中長官は、昨年夏の参議院選挙後の誠に厳しい政局を、個人的なしがらみにとらわれずに柔軟かつ果断に運営されてこられました。このため、かなりの風当たりや軋轢もありました。しかし、政治というものは結果がすべてであります。金融危機は何とか回避され、景気も回復の兆しを見せはじめ、国家に枢要な法案も多く可決されております。こうした政局安定の影のMVP(最優秀選手賞)こそ野中広務氏であるといっても過言ではないのであります。
しかし、長官の辞意は固くこの絆14号が届くころにはどういう結論が出ているかわかりません。わたくしとしては、どんなかたちであれ、現在の自自公連立を安定させ、国家と国民に利益をもたらすためにも、引き続き野中氏の調整能力を党として是非生かしていくべきであると確信致すものであります。
○わが国教育政策の現状と課題について
さて、今回は教育問題について取り上げてみようと思います。わたくしにも4人の子供がおりますが、やはり最近の子供を取巻く環境もかなり変わってきているようであります。さまざまな課題が山積する今、わたくしたち政治家が、まず冷静に子供たちを見つめ直し、あるべき教育のあり方を積極的に議論し行動していく必要があると考えられます。
以下、現在問題となっている代表的な教育問題について、そのポイントとわたくしの主張を皆様方に申し上げたいと存じます。
(学級崩壊と家庭教育の大切さ)
今、教育現場で問題となっているのは、いわゆる学級崩壊であります。学級崩壊というのは、小学校を中心として、授業中、子供たちが先生のいうことを聞かず、奇声を発してひたすら教室を走り回ったり、遊んでいたり、先生を集団で無視したり、つまり、そうした生徒の異常行動等により授業が全く成立しなくなる状態をいいます。最近、文部省でも、全国の102学級についてその傾向を10項目のケースごとに分類した調査結果を発表致しました。同調査によれば、学級崩壊の原因は、「担任の若さ・人間的幼さ」や「最近の親のしつけの甘さ・悪さ」、「多動性症候群等子供の精神的疾患」等多くの要因が複雑に絡み合っている場合が多く、効果的な対応策はなかなか難しいとしております。
わたくし自身昨年、国会見学の時、たまたま来訪された地元の校長先生から、ある学級の生徒が、30歳手前の優秀な男性教諭のいうことを全く聞かなくなってしまい、最終的にその先生がノイローゼで長期休養をとってしまったという話を聞いたことがあります。学級崩壊という異常現象はわたしたちの回りでも現実に起こっているのであります。
そして、わたくしはこうした学級崩壊の根本、そして最近のきれる子供や非行行動の凶悪化等についても共通している原因は、やはり家庭でのしつけのまずさではないか?という気がしてならないのです。そもそも学校は人間性教育も行っていますが、主として教科教育の場であり、善悪判断や忍耐の大切さといったようなものは、圧倒的な時間を占める家庭での教育にかかっているのです。学校に多く期待したい気持ちはわかりますが、倫理教育については親が第一の責任をもっているのです。むろん、パチンコに夢中になって子供を車に置き去りにしてしまうような親や、子供に保険金をかけて殺害してしまう親は論外ですが……
また、最近では、多く子供を産むよりも少ない子供を手塩にかけて育て高い教育投資を施した方が望ましいという発想の親御さんが増えているようであります。しかし、いうまでもなく大事に育てるということと、甘やかして育てることは全く別のことであります。子育てには、たっぷりの愛情と十分な厳しさのそのどちらがかけてもいけません。
あるテレビ番組で子供(女の子)の非行に手を焼く若いお母さんがこんなことをいっていました。「子供の育て方がわからない…。マニュアルでもあればいいのに…・」。文部省では今年4月から小中学校に上がる子供を持つすべての親に対して、家庭教育手帳・ノートというものを配り始めています。核家族が進展し、子供の教育技術の継承といったものも希薄になっている今、しつけ方マニュアル、叱り方マニュアルを充実させていくというのもひとつの案なのかも知れません。
家庭教育はプライバシーの問題でもあり、わたくし自身これ以上多くを語りませんが、子供のしつけには引き続き最大の注意を払っていくべきであります。ここで、9月の平成目安塾の講師
元文部大臣 森山真弓先生が講演の中で引用したフランスの啓蒙思想家ルソーの言葉をご参考までにご披露しておきたいと存じます。
「子供を最も不幸にする近道は、子供たちが思い通り何でも手に入れられるようにしてあげることである」 ジャン・ジャック・ルソー
(わが国英語教育の失敗と改善策)
さて、続いては、英語教育の問題であります。この問題については何より国・教育機関が猛反省しなければならない事案であります。まず、論より証拠、わが国国民の英語能力をみてみましょう。
詳しくは下の表のとおりですが、アジア地域諸国のTOEFL(留学生等に課せられる英語共通試験)受験者の成績状況をみますとわが国はあの北朝鮮と並んでビリ(22位)であります。世界第二位の経済大国の日本が英語力においてはアジアの落ちこぼれであります。トップはシンガポール、中国は6位、韓国は10位であります。
わが国国民の大半は、中学校・高校、大学で6年〜8年は英語の勉強に費やしております。文系・理系を問わず受験英語の配点比重は高く、多くの受験生が一番力を入れて勉強するのが英語であるといっても過言ではありません。しかし、それにもかかわらず、わが国国民の英語力というのはこの程度なのであります。日曜日に明石家さんまがやっている番組に外国人に質問された日本人が返答に窮して意味不明な回答をしてみんなで笑うというコーナーがあります。わたくしも笑ってしまいますが、一方でぞっとするのも事実です。こうした番組が受けるのは日本くらいでしょう。他の国ではおそらく大恥とされること間違いありません。
それでは、何か有効な解決策はあるのでしょうか?文部省では、現在、教員採用試験に実技試験を課すこととしたり、外国人講師の数を増やしたり、小学校3年生時分から英語教育を導入できるようにしたりといろいろなことを実施し始めております。しかし、わたくしからみればどれも小手先で決め手に欠くような気がします。
<アジア地域諸国のTOEFL受検者の成績状況>
| 国名 |
点数 |
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国名 |
点数 |
| 1)シンガポール |
603 |
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13)インドネシア |
517 |
| 2)インド |
581 |
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14)アフガニスタン |
516 |
| 3)フィリピン |
577 |
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15)カンボジア |
514 |
| 4)ブータン |
567 |
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16)ベトナム |
511 |
| 5)ブルネイ |
567 |
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17)バングラデシュ |
510 |
| 6)中国 |
560 |
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18)台湾 |
508 |
| 7)パキスタン |
538 |
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19)ラオス |
506 |
| 8)スリランカ |
537 |
|
20)タイ |
502 |
| 9)マレーシア |
530 |
|
20)モンゴル |
502 |
| 10)韓国 |
522 |
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日本 |
498 |
| 11)ネパール |
521 |
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北朝鮮 |
498 |
| 12)ミャンマー |
518 |
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問題は高校・大学入学試験であります。わが国の学生は良くも悪くも受験内容を基軸に学校内の教科学習を行っています。日本の英語教育が失敗しているのは勉強の最終的な目標である大学入試の内容が実際の英語能力を反映する試験と乖離しているからであります。今でも大学入試試験の大半は小難しい長文読解や熟語暗記等が中心であり、ヒアリング等のコミュニケーション能力を試すものとはなっておりません。ですから、入試英語の内容を実際の英語使用を前提にしたものに抜本的に改革していく必要があるのです。例えば、国際的に評価の高いTOEIC試験(ビジネス・日常会話を主な内容とする英語試験)の内容に準拠した試験(単語数等は学年レベルで調整)を、大学入試や高校入試で広く採用するようになれば学校等における教科教育の内容も変えざるを得なくなり、実際に役に立つ英語が教えられるようになると考えられます。
経済的なグローバリゼーションが進展し、各国の国際的なつながりがますます強まっている今、国家にとって、これまで以上に英語教育は重要な意味をもってきているといえます。それは、わが国経済の発展をも左右するといっても決して過言ではありません。わたくしと致しましては、政府により良い英語教育が実施され、わが国国民の語学能力が更に向上されるよう全力で取組んで参りたいと考えております。
(今こそ教育基本法の改正で教育理念の抜本的意識改革を!)
さて、教育政策を考える際、今後政府が取組むべき教育改革の集大成ともいえるのが、教育基本法の改正であります。教育基本法は、戦後、教育の民主化の見地から昭和22年3月に公布されております。しかし、その前文たるや、「世界の平和と人類の福祉に貢献」とか、「真理と平和を希求する人間育成を期する」とか、非常に抽象的であり、日本人の生活が伝統や歴史を無視することとなった戦後教育の最たるもので、他ならぬ「日本国民の教育基本法」というべき性質のものではありません。
具体的内容についても、「教育の機会均等」や「義務教育」など極く当然のことのみが列挙・羅列してあり、真に育成すべき日本人の姿とか、共同体意識の重要性、日本の伝統・歴史・価値観の重要性といったことについては全く触れられていないのが実情であります。
教育においては、確かに学科・実科教育も重要ですが、ひとりの人間として国民として、社会の中でどのように他者と共存していくのか、こうした視点からもしっかりとしたビジョンを示す教育の根本法こそ、今のわが国には必要なのであります。
また、最近いかにも国際的=善であるという風潮がありますが、国際主義というのは、いつの時代もナショナリズムが原点なのであります。真に優れた国際人というのは、自国の伝統・歴史・文化に対する深い理解と畏敬の念をもっており、それでいて、始めて他国の伝統・文化をも重んじることができるのであります。教育基本法の中では、本来こうした点も明示すべきでありましょう。
わたくしは、前回衆院選の際、選挙の公約として、「わが国の伝統・歴史・文化・価値観を重んじ、個人と国家に尊厳ある文化大国日本の建設」を掲げさせていただきました。そして、この理念こそ、教育基本法改正に生かされていくべきであると確信致します。
わたくしは、引き続き「あるべき教育基本法改正」と「実効性のある教育改革の実現」を目指して、全力で頑張って参りますので、皆様方におかれましてもご支援とご理解をよろしく御願い申し上げます。
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