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1)わが国の第一の緊急課題は景気回復!
今回の絆18号では、今国会に提出される平成12年度予算案の概要についてご説明したいと存じます。
何といっても現在のわが国の緊急課題は景気回復であります。諸般の経済情勢判断等をみても、生産動向(残業時間が伸びている)や会社の社長さんの業況判断にも明るい兆しが出てきております。先日見た経営者を対象としたある調査では実に7割以上の方が今年中に景気回復がはっきりとしてくるだろうと予想をしておりました。こうした実態経済の回復基調を映し出すように、経済の鏡である株価市況も最近では19,000円台と小渕内閣発足時の16,200円から3千円も上昇するなど景気回復まで後一歩と迫っており、今後、このような景気回復への足どりを確かなものにすることが政府に課せられた第一の使命といえます。
大切なことは、平成9年・10年の過ちを繰り返してはならないということであります。当時は、バブル崩壊直後の積極財政もあってわが国景気が徐々に回復基調に乗りつつある矢先、政策責任者の多くが、実態経済の回復力に早まった認識をしてしまったため、大蔵省の財政健全化キャンペーンに後押しされるかたちで財政構造改革路線に固執し、再びわが国経済が奈落の底に突き落とされてしまったという経緯があります。
今度は同じ轍を踏まないように、少なくとも12年度予算については、昨年度予算を上回る積極予算を組むべきであるというのが、わたしたち自由民主党の主張です。ところが、民主党を始めとする野党各党は、「積極予算は問題である」と主張し、わたくしどもの予算案に完全と反対を表明していく構えであります。
今の彼らにはとにかく政局を混乱させ、早期に衆院解散に持ち込むことしか頭にありません。衆院議員定数削減問題についても先の臨時国会でも議論をし、とりあえず20議席を削減するにあたっては何の問題もないはずなのに、政局に絡めて、「冒頭処理にこだわるなら国会審議を一切拒否する」などということが始まってしまうのであります。彼らは、今のこの時期、政局不安が市場(マーケット)にとってどれだけマイナス材料になるか、まったくわかっておりません。
とにかく、わたくしは予算の早期成立により先般の平成11年度補正予算とあわせ切れ目ない財政出動を実現し、景気回復に全力を尽くして参りたいと思います。財政改革はそれからでも決して遅くはありません。
2)平成12年度予算案歳出のポイントについて
今回の予算案歳出のポイントについてご説明したいと思います。
平成12年一般会計における歳出は約85兆円であります。そのうち借金返済に22兆円で全体の4分の1を占めております。一般会計から国債費、地方交付税交付金等を除いたものを「一般歳出」といいますが、これが48兆円で、社会保障関係費、公共事業関係費、文教および科学振興費でこの一般歳出の3分の2以上を占めております。一般会計ベースでは前年度比+3.8%、一般歳出ベースでは+2.6%と昨年の財政規模を上回る積極的な内容となっております。
今回の歳出で一番留意したのは、何といっても景気対策であります。現下ようやく景気回復の兆しがみられるということで、公共事業についてはこれを後押しすべく積極型の前年度と同額を確保するとともに、公共事業等予備費5,000億円を計上するなど万全の構えを敷いております。また、金融面においても、金融システム安定化・預金者保護を図るため、預金保険機構の保有する交付国債の償還財源として4.5兆円を国債整理基金特別会計に繰り入れる対応を致しております。「かぜ」は治りかけが一番重要です。再びぶり返すことのないようしっかりとした栄養を注入し安静を保つことが景気にも必要であります。
また、「単なる従来型の景気対策だけで大丈夫か」という国民の皆様方の不安・懸念を解消すべく、メリハリの利いた予算配分という点についても留意したつもりであります。この点については、昨年の予算編成過程においてわたくしも活発に議論に加わり、日経新聞記者から中心的な役割を果たす議員としてインタビューされるなど財政部会・建設部会所属議員としてかなりの影響力を発揮できたものと自負致しております。
具体的には、一般歳出全体の伸びが2.6%の中、ODAやエネルギー対策費をマイナスとする一方で、科学技術振興費+6.8%、社会保障関係費+4.1%、中小企業対策費+1.0%などの前年度比プラスを実現致しました。また、ミレニアムプロジェクトということで、情報化、高齢化、環境対策を始めとした重要非公共事業分野に2,500億円を配分致しております。
公共事業も従来型にとらわれない特別枠として、新たな発展基盤の構築のため、「物流効率化、環境・情報通信・街づくり等経済新生特別枠」に2,500億円、「生活関連等公共事業重点枠」に3,000億円を合わせて配分致しました。
3)平成12年度予算案歳入のポイントについて
次に、今回の歳入のポイントについてご説明したいと思います。
歳入については、公債発行額が32兆6,100億円にも達し、公債依存度(予算全体に占める借金の割合)が実に38.4%にもなってしまいました。 簡単にいえば、わが国の年間活動4割が借金によって賄われている状況なのであります。 裏をかえせば、実際は年収524万円にも関わらず、毎年326万円の借金をして、850万円レベルの生活をしているということなのであります。毎年借金を220万円しか返済できませんので、借金は今やたまりにたまって来年の3月末には3,640万円にもなってしまうということになります。当然、借金は子や孫が引き継ぐことになりますが、親の借金のため子や孫が自由に使えるお金は大分削られてしまうことになるわけです。
確かに借金といっても、政府が国債購入というかたちで日本国民にする借金でありますから「将来的に償還されるお金は国内に再び還流するわけで個人や会社の債務とは性質が異なる」という見方もあります。わが国の場合、国民金融資産は膨大であり、また、外貨準備高も約2,800億ドル(平成11年12月末現在)と政府が外国に借金をしていないことが救いであります。
しかしながら、21世紀、その時々どんな社会的問題が起こるかわからないわけでありますから、税収のほとんどが借金返済に当てられ、その時々の政策に使うお金がないというのはたまったものではありません。財政の機動性はやはり確保されるべきでありましょう。
つまりわたくしが申し上げたいことは、今回は景気対策に万全の予算とすべく公債発行もかなりのボリュームとなりましたが、経済に元気が出た時点から、財政再建こそが再びわが国の重要課題になるということなのであります。この意味においては、わたくしたち自由民主党は財政再建を否定しているわけでは全くなく、政策転換するタイミングがまだ早すぎるということを申し上げていることを、是非ともご理解いただきたいと思います。以降、政策分野別に予算の内容をみていきましょう!
4)政策分野別予算の具体的内容について
(1)社会保障関係費について
まず、今年度社会保障予算は、第一に少子・高齢化対策を最重要視した内容であります。まもなく、現役世代1〜2人程度で1人の高齢者を支えなければならない時代がやってこようとしています。最近の世代別消費動向調査によりますと、高齢者と若者層の消費はかなり回復しているようでありますが、中高年の消費は減少し続け貯蓄に励むという傾向が強まっているようであります。これもやはり老後生活の不安が原因であることは間違いないでありましょう。例えば介護保険制度については当面の制度的混乱があるとしても修正を加えながらしっかりと実施していくべきであると考えております(今回の予算の中でも介護保険は導入に向け明確に予算づけられております:社会保険費前年度比+15.4%)。
また、少子化対策としてわたくし自身の公約でもありました児童手当の拡充が盛り込まれました。年少扶養者控除の見直し等(昨年度48万円→今年度38万円)により所要の財源を確保し、児童手当の支給対象年齢を現行の3歳未満から義務教育就学前まで延長致しました。その他、新エンゼルプランに基づき、延長保育の推進や地域子育てセンターの整備、低年齢児の保育所受入枠の拡大にも注力する内容になっております。 社会保障関係費で忘れてはならないのが雇用対策であります。まず、現下の厳しい雇用情勢にあわせ失業対策費を前年度比+10.4%の3,795億円確保しております。また、新規成長分野の雇用創出支援(昨年度14億円→今年度49億円)、中小企業雇用創出人材確保助成金の拡充(同224億円→同758億円)、各人の教育訓練機会支援として新規に83億円、育児・介護休業給付の拡充(同448億円→同572億円)などと、わが国労働市場の成長と安定化にも力を入れております。
<社会保障関係費>
(単位:億円)
| 事 項 |
前年度 |
12年度 |
伸び率 |
構成比 |
| 1.生活保護費 |
11,524 |
12,306 |
+6.8 |
7.3% |
| 2.社会福祉費 |
45,979 |
36,580 |
▲20.4 |
21.8% |
| 3.社会保険費 |
94,909 |
109,551 |
+15.4 |
65.3% |
| 4.保健衛生対策費 |
5,273 |
5,434 |
+3.0 |
3.3% |
| 5.失業対策費 |
3,438 |
3,795 |
+10.4 |
2.3% |
| 合 計 |
161,123 |
167,666 |
+4.1 |
100.0% |
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(2)文教関係費について
文教については、わたくし自身、今後中長期的な課題として最優先に位置付けるべき政策は教育改革であると考えております。現在、各地で学級崩壊をテーマにしたシンポジウム等も開催されているようでありますが、今の子供たちは「悪い意味」で、やはりどこか違ってきています。そして、こうした教育現場荒廃の第一の原因が家庭のしつけにあることは多くの識者が認めております。
しかし、しつけのせいだけにして政府が手をこまねいてみているわけにはいきません。わたくしは、公約として現在の教育基本法を改正し、わが国の公民教育の基盤整備をすべきであると主張しています。また、現在の学科教育優先主義を改め、もっと生きる意味や目的を生徒たちが意識するような職業・ボランティア体験、地域活動等のプログラムを積極的に初等・中等教育過程に導入すべきであると考えております。
高等教育については、多くの大学が、就職までのモラトリアム機関、レジャー施設になってしまっている現状を改善すべく、米国のビジネススクール(徹底的に経営スキルを教え込む)、ロースクール(法律専門学院)のような専門大学院を整備・拡充し、世界に誇れる21世紀のエリート人材を養成していくべきであると考えております。
さて、今回の予算の特徴としては、まず、育英会の奨学金事業費で、事業拡充のため+3.6%増を確保しているほか、わたくしの申し上げた社会高度職業人材育成のため、一橋大学や京都大学における専門大学院開講にも予算付け致しました。また、学級崩壊等諸課題に対処すべく、学級運営に関する調査研究費(昨年度4億円→今年度12億円)や全国子供プランによる施策(同32億円→同37億円)、地域における子育て支援ネットワークの整備(新規5億円)等にも重点配分しているかたちとなっております。
<文教および科学技術振興費>
(単位:億円)
| 事 項 |
前年度 |
12年度 |
伸び率 |
構成比 |
| 1.義務教育費国庫負担金 |
30,410 |
30,233 |
▲0.6 |
46.4% |
| 2.国立学校特別会計へ繰入 |
15,537 |
15,530 |
▲0.0 |
23.8% |
| 3.科学技術振興費* |
9,531 |
10,183 |
+6.8 |
15.6% |
| 4.文教施設費 |
1,780 |
1,733 |
▲2.6 |
2.6% |
| 5.教育振興助成費 |
6,202 |
6,329 |
+2.0 |
9.7% |
| 6.育英事業費 |
1,172 |
1,214 |
+3.6 |
1.9% |
| 合 計 |
64,632 |
65,222 |
+0.9 |
100.0% |
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*3の科学技術振興費については、後で説明します!
(3)科学技術振興費について 科学技術振興費については、21世紀を見据え限られた財政資金を重点的かつ効率的に配分するとの観点から、ライフサイエンスを始めとした創造的・基礎研究等への重点配分を行っております。
具体的には人間生命に関わる未知領域の探求や、環境ホルモン等重要政策課題関連研究資金を大幅に増大させるとともに、民間等からの研究提案を外部選考委員会によりチェック、優良な提案先にしっかりとした補助金をつけるという、競争原理を重視した効率的かつ実効性ある研究助成を実現する試みも盛り込まれております。
<主要分野の科学技術振興費>
(単位:億円)
| 事 項 |
11年度 |
12年度 |
伸び率 |
| 科学技術振興費 |
9,531 |
10,183 |
+6.8 |
内 訳 |
情報科学・電子工学 |
15,537 |
15,530 |
+18.0 |
| ライフサイエンス |
9,531 |
10,183 |
+21.5 |
| 地球科学及び環境 |
1,780 |
1,733 |
+14.4 |
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(4)公共事業関係費について
公共事業関係費については何かと批判等も多いわけですが、わたくしは単純な公共事業悪玉説は非常に問題であると考えております。
日本の多くの街並みから一目瞭然ですが、都市も道路も公園も、まだまだわが国のインフラはお世辞にも十分なものとはいえません。肝心なことは、住民と政治の連携の下、真に地域の方々に喜ばれ、説得力のある地域整備を行うことが大切であるということです。わたくしは、市議時代から今後の街づくりには、「住民の声」をアンケート等のかたちで積極的に取り入れるべきであると考えて参りました。
いま建設省には、「パブリック・インボルブメント」というかたちで積極的な市民との対話・関わり合いの中で、道路を作ったり、ダムを作ったりしようという動きが出てきております。吉野川第十可動堰の問題等もはじめから住民説明をうまくやっていれば、ここまで問題にはならなかったに違いありません。
同じ税金でつくるのなら、国民から「本当に助かった、ありがとう」といわれるものをつくった方が絶対良いのであります。
因みに住民の意見を幅広く聞くというこの方式は、地元の国道16号線バイパス事業にも取り入れられる運びであります。
さて、今回の公共事業予算についてみていきますと、まず、景気の本格的回復を図る観点から、対前年度5%と積極的な対応を行った11年度当初予算と同額を確保致しております。
また、総理と政治主導で、物流効率化(国際ハブ空港・幹線道路整備網等)、環境・情報通信(ダイオキシン対策、道路交通システムの情報化等)、街づくり(少子高齢化施設拡充等)等経済新生枠(2,500億円)や、生活関連枠(3,000億円)を確保し、メリハリの効いた公共事業の実現に力を入れております。
また、公共事業の効率性・透明性を確保すべく、これまで仕掛かりの事業について見直しを行い、新たにダムや漁港等23事業を休止・中止・縮小し、245億円を節約しました。また、事業の無駄を防ぐため、需要予測や便益計測法の検討等、事業評価システム改善にも予算付けをしております。
地域戦略プラン事業関連も忘れてはなりません。わたくしも、汚染度全国ワースト1の手賀沼完全浄化に当プラン資金を導入することに何とか目処を付けることができました。平成12年度予算でも、同プランの円滑な推進を図るため、1,950億円を各省庁の事業に計上し、残りの50億円を年度中のプランの追加・変更等に対応する事業調整費として国土庁に計上しております。
<公共事業関係費>
(単位:億円)
| 事 項 |
前年度 |
12年度 |
伸び率 |
構成比 |
| 1.治山治水対策事業費 |
14,723 |
14,920 |
+1.3 |
15.8% |
| 2.道路整備事業費 |
27,025 |
27,767 |
+2.7 |
29.5% |
| 3.港湾漁港空港整備事業費 |
7,047 |
7,248 |
+2.8 |
7.7% |
| 4.住宅市街地対策事業費 |
11,366 |
11,817 |
+4.0 |
12.5% |
| 5.下水道環境衛生等整備費 |
16,670 |
16,816 |
+0.9 |
17.8% |
| 6.農業農村整備事業費 |
10,909 |
10,926 |
+0.2 |
11.6% |
| 7.森林保全都市幹線鉄道等 |
3,509 |
3,707 |
+5.7 |
3.9% |
| 8.調整費等 |
2,380 |
380 |
▲84.0 |
0.4% |
| 9.災害復旧等事業費 |
677 |
727 |
+7.4 |
0.8% |
| 合 計 |
94,307 |
94,307 |
+0.0 |
100.0% |
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(4)その他諸経費について
その他諸経費について主なものをみていこうと思います。まず、防衛費については総額は4兆9千億円とほぼ前年並みですが、北朝鮮不審船対策としてミサイル艇(294億円)を購入したほか、ゲリラコマンドおよび生物・化学兵器等対策として昨年度4倍増の50億円を計上、また、弾道ミサイル防衛(BMD)システムに関する日米共同技術研究の推進にも昨年度の倍額の20億円を計上するなど、日米防衛指針特別委員会でのわたくしの主張が全面的に予算化されたかたちになっております。因みに、同じくわたくしが全面導入主張した防弾チョッキについては、既に平成11年度第二次補正予算で、わが国海上自衛隊全艦船に行き渡るだけの1,383着を購入済みであることをご報告致します(もう防弾チョッキがないから不審船に踏み込めないということはありません)。
また、わが国の安全保障政策上、画期的な情報収集衛星についても、内閣情報調査室所管として、システム開発経費、地上施設・要員訓練等向けに506億円もの予算を計上致しました。
経済協力費については昨年度比▲0.4%の9,842億円であります。実際にこれだけの税金がどの程度役に立っているのかを厳しくチェックすることに、もっと力を注ぐべきであります。わが国国民の税金を使う以上わが国の国益に繋がるODA政策を行うべきであることを、つい先日も外務省経済協力局長に注文しておきました。
環境政策については、ダイオキシン類対策関係費を昨年度24億円→今年度54億円にしたほか、生殖に異常を及ぼすともいわれる環境ホルモン対策関係にも昨年度16億円→今年度21億円の予算を計上しております。
<その他の主な経費>
(単位:億円)
| 事 項 |
前年度 |
12年度 |
伸び率 |
| 防衛関係費 |
49,322 |
49,358 |
+0.1 |
| 経済協力費 |
9,877 |
9,842 |
▲0.4 |
| 中小企業対策費 |
1,923 |
1,943 |
+1.0 |
| エネルギー対策費 |
6,531 |
6,351 |
▲2.8 |
| 主要食糧関係費 |
2,687 |
2,239 |
▲16.7 |
| 産業投資特別会計へ繰り入れ |
1,595 |
1,595 |
+0.0 |
| 公共事業等予備費 |
5,000 |
5,000 |
+0.0 |
| 予備費 |
3,500 |
3,500 |
+0.0 |
| 国債費 |
198,319 |
219,653 |
+10.8 |
| 恩給関係費 |
14,783 |
14,256 |
▲3.6 |
| 地方交付税交付金 |
128,831 |
140,163 |
+8.8 |
| 地方特例交付金 |
6,399 |
9,140 |
+42.8 |
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5)平成12年度税制改正案の内容について
平成12年度の税制改正案のポイントについてもご説明しておきたいたいと存じます。
例年自民党税制調査会での作業時期になりますと党本部は陳情団でごった返します。わたくしたち議員は、次から次に各団体や官庁の要望をヒアリングし、最終的な税調の合同会議で党の方針を決定し、この内容に沿ってわが国の税制改正の大枠は決まります。総理の下に政府税調という機関もありますのでわかりにくいと思いますが、現在では政治主導の党税調で制度全般を決定しているのが実情であります。
さて、今回の改正では、民間投資促進のため、住宅ローン税額控除(控除期間15年間、控除限度額587.5万円)を平成13年6月末居住分にまで適用することを決定したほか、好評のパソコン即時償却制度や中小企業投資促進税制、中小企業技術基盤強化税制の特例等も平成13年まで延長することになりました。
中小企業・ベンチャー支援ということでは、エンジェル税制の対象となる特定株式の譲渡益課税に特例を設け税負担を1/4に軽減しました。また、設立後10年以内の中小企業者への留保金課税も2年間の時限措置として適用を停止しました。
法人税関係では、経済団体も要望していた連結納税制度導入については今後の検討を進めるということで決着しました。
このほかにも、社会経済情勢の変化への対応として、扶養控除額の年少扶養親族割増特例の廃止(現行48万円→改正案38万円)、相続税延納の利子税の軽減等も盛り込んでおります。
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