桜田 よしたか
自由民主党
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広報誌「絆」
23号 第42回衆院総選挙を振り返って
 1)今回の選挙戦を振り返って

 わたくし桜田義孝は、このたびの衆院総選挙において、無事2期目の当選を果たすことができました。皆様方のご支援の賜物であります。本当にありがとうございました。しかし、わたくしの場合、小選挙区においては、相手候補に3,155票の差で敗れ、結果として96%の惜敗率での復活当選となりましたことは、多くの反省点を残すかたちとなりました。 

 わたくし自身、この3年8ヶ月間、懸命にひた走ってきたつもりであり、それなりの目にみえる成果というものも挙げてきたつもりでありましたが、必ずしも充分に行き届いて理解されなかったという点については、今後の大いなる検討課題であります。この「絆」についても、「桜田義孝が3年8ヶ月何をしてきたのか?」というテーマでかなり多くの方々に読んでいただいたわけでありますが、結果としてそうした広報も充分でなかったということもあるかもしれません。

 そうした中で、今回のこの選挙戦、有権者が何を基準に候補者を選んだのか?と言いますとやはり政党で選んだという部分が大きいと思います。人口流動の激しい都市部では、特にそうした傾向が大変強まっているというのが現状であります。一般的には「風」と呼ばれることもありますが、今回の選挙戦を闘っていて一番苦しかったのが、党総裁の顔を全面に出して闘えなかったという点であります。

森総裁は、「神の国発言」、そして「無党派は寝ててくれれば良い」という趣旨の発言を繰り返し、マスメディアが一斉に流したことにより、都市部ではかなりの有権者、しかも肝心の自由民主党支持者が逃げていきました。選挙後の世論調査においてもこれは裏付けられております。今回の選挙について、わが党の一部からは「連立政権への評価をいただいた」とのコメントもありますが、改選前から30以上もの議席を減らして、都市部では現職大臣も含め多くの落選者を出すにいたった今回のこの結果をして、信任を得たとは誠に笑止であり、いうべき言葉もありません。わたくしたちは、明らかに負けたのであります。

ここで、有権者にそっぽを向かれたことがどれだけ大きな意味をもっているのか、自由民主党の議員ひとりひとりが真剣に振り返るべきでありましょう。何事も、失敗したら反省し、改めるべきところは改めなければなりません。それをしなければ再生への道はありません。

2)自由民主党は都市部でなぜ大敗したのか?

 さて、よく自由民主党は都市部で厳しいといわれ、自由民主党支持の特殊現象のようにいわれますが、そんなことはないのです。都市部での現在の選挙区情勢は、10年後の地方選挙区の情勢に他ならないのであります。事実、建設省では現在、全国の8割までを都市として位置付けているのであります。今後の都市化の進展により、地方でも自由民主党の支持基盤は大きく揺らぐことでありましょう。その傾向が全国の県庁所在地が多い一区に現れてきており、地方でもこうした都市部ではやはり小選挙区で自由民主党の候補が敗れたりしております。

 つまり、都市部というのは政治に一番敏感なところなのであります。都市部で先駆的にみられるように、政治家を地縁・血縁で選ぶという時代から、候補者個人や政党のイメージ、政策等が非常に重要な要素になってきているということであります。建設大臣をやったからとか、官僚出身だからとか、そういうことだけでは有権者の信任を得ることは全くできないのであります。そして、わたくしは、これは政治の活性化という意味から傾向としては悪くないことであると認識しております。

 また、都市部というのは大変ストレスがたまりやすいところであります。自由民主党が都市部で受けない理由もここにあるといえます。わたくしは、かねてより、自由民主党は地方よりも都市へ目を向けるべきであると主張してきました。自由民主党都市政策委員会の委員として、都市政策の提言を行っても参りました。よく、話の中で、満員電車の話を引用致しますが、たまに、朝、常磐線の満員電車に揺られると、「これでは政権政党には入れたくなくなるな」と実感せざるを得ません。

 国道16号線の渋滞もひどいものであります。雑然とした町中の雰囲気も必ずしも良いものではありません。つまり、ただでさえ、通勤・会社勤めで神経を使うところに、生活環境が更に追い討ちをかけることとなってしまっているというのが現状であります。

 一方で、都市部というのは税金の大部分を支払っているのであります。わたくしは、地方に交付税交付金というかたちで配分する前に、税金を払っているわたくしたちの都市環境を整備してからにしていただきたいと主張してきたのであります。都市部の政策にもっと目を向けること、これこそ自由民主党が国民から信頼を回復するうえで、必要不可欠な課題であるとわたくしは確信を致します。

3)顔のみえる自由民主党を目指して!

 今回の選挙戦でわかったことは、やはり自由民主党に国民にわかりやすく説明できる顔がいなかったということでありましょう。党総裁は、神の国発言、そして無党派は寝てしまってくれれば良いという発言を繰り返し、世論から完全な反感を買ってしまいました。このため、当初から自由民主党としては、他党と異なりできる限り党首の顔を隠さなければならなかったという点が大変大きく選挙結果に響いたと認識しております。自由党では小沢党首が、社民党では土井党首が存在感をもって、自らの主義主張を訴えた一方で、わが党の場合、総裁がCMに出ることすらできませんでした。これにより国民の間にわが党に対する大きな不信感を生むこととなってしまったのであります。

 やはり政党ですから、主義主張というものを国民に対してわかりやすく訴えていかなければならない。マスメディアをうまく使いながら、ポジティブなイメージを出していかなければならなかったはずなのですが、さまざまな諸事情からそれができなかった。

 メディアというは、確かに毎日毎日頼まなくても自由民主党のことは報道してくれます。しかし、その大半が「自由民主党はダメである」という種類のものであります。もちろん、わが党自体反省すべき点は多々あり、このこと自体を否定するものではありません。しかし、毎日悪口ばかり言われれば例え善人でも悪人になってしまうでしょう。

 要すれば、わが党にもマスメディアを通して、国民にわかりやすく正々堂々と主義主張を訴えることができる魅力あるリーダーが不可欠であるということであります。すべてを「マスメディアのせいである」と喧嘩をするのではなく、実際、現代社会の中で国民の大半がマスメディアを通じて得られた情報によって政治行動を決定するという認識に基づいて、もっともっとメディアというものを意識した活動をしていかなければならないとわたくしは思います。

 そんな中で、わたくしの同僚である田中真紀子さんなどは国民がみていて大変わかりやすいことをいっている。党内的にはみていて相当はらはらすることをいっておりますが、国民からみれば「スカッとする」のは確かでありましょう。また、東京都知事の石原慎太郎さんの発言等も物議は醸しますが、信念と強いリーダーシップが感じとれるため、国民には根強い人気があることは事実であります。

 首相公選という議論がありますが、わたくしは、国民自身が政治に関心を呼ぶためには、国民的人気のあるリーダーというものが誕生することも重要なことではないかと思うのであります。誰が首相になってもらいたいかというアンケートがよく実施されますが、やはり国民の認識とあまりにもかけ離れた人物が首相になるということについては、議院内閣制という見地からは妥当であるといっても、民主主義の見地からは、大いに問題があるように思われるのであります。

 これからは、国民の間にある政治のイメージと実際の政治のギャップというものをできるだけ埋めていく活動も必要でありましょう。

4)結びに

 さて、いろいろと反省材料はつきませんが、今後、わが党がより魅力ある政党として再生していかなければならないことは明らかであります。対する民主党にしても、最後まで民主党が目指す政権の枠組みを明示せず、いまでに基本的な国家観においては党内が真二つであります。今はそれで良いのかもしれませんが、必ずボロは出るということは覚えておいた方が良いでしょう。

また、わたくし桜田義孝個人としても、より一層国民の皆様方に政策や政治事情といったものについてきめ細かに訴えていく必要があるということはひしひしと感じました。特にこの「絆」については選挙前、選挙後とさまざまな反響をいただくことができました。年金号については実に多くの貴重なご意見をいただくことができました。
国民のみなさん方に少しでも政治を身近なものにし、民主政治を発展させていくというのがこの絆発行の趣旨であり、これはわたくし自身の政治活動の基本理念であります。わたくしは、今後とも、さまざまな機会を得て、皆さんにわたくしの政策についてご理解をいただきたいと考えておりますので、引き続き皆様方のご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
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