桜田 よしたか
自由民主党
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広報誌「絆」
32号 今こそ自由民主党はゼロからのスタートをすべきである!
 1)千葉県知事選挙を振り返って・・・

千葉県知事選挙が終りました。結果は、市民団体の擁立した前参議院議員の堂本暁子氏が、わが党が推薦した岩瀬良三氏や民主党が推していた都市プランナーの若井康彦氏を破り、当選致しました。長野、栃木に続き、千葉県においても政党支援を受けない堂本氏が当選したことについては、大変重く受け止めているところであります。

 また、投票率についても36.88%と、前回の28.67%を8.21%上回ったものの、依然全国最低の水準にとどまっているのが実情であります。

 今回の選挙、わたくしも実に多くの方々のお力をお借りし、本当に申し訳ない思いでありますが、敗北の原因としては、やはり自由民主党としての、「候補者の選定」を巡る問題があったと思います。前知事が高齢等から早くから辞任するとみられていた中で、自由民主党県連執行部は、なかなか次期知事候補を決める作業に入らなかった。さまざまな思惑が錯綜した結果であることは自明であります。そして、時間ギリギリになったところで、党全体として建設的な議論ができずに、手を挙げた岩瀬氏に一気に決定する方向でもっていってしまった。その結果として、多くの県会議員や市町村議会議員の心情的な離反を招くこととなってしまったことが大きいとわたくしは思っています。当然自由民主党の逆風も大きく影響していたと思いますが・・・

 むろん、党として候補者決定をしてからは、党所属の国会議員、県会議員、市議会議員、党役員等が一丸となって、あらゆる手段を尽くして、全力で選挙を戦ったつもりであります。しかし、結果はあまりにも厳しいものでありました。

わが党としての知事候補選定については、地域党員にとって、また、県民にとって、もっと透明性のあるやり方で候補を絞ったうえで、幅広く意見を募って決めるべきでありました。いずれにせよ今回は負けてしまったことであり多くは語りませんが、今後のためにも、手続きに透明性があり、わが党として、最終的に魅力のあるしっかりとした知事候補者を推薦できるような体制を整備することが急務であると考えます

2)自由民主党の総裁を開かれたかたちで行うことこそわが党起死回生の道

千葉県知事選挙における敗北でわたくしが痛切に感じたのは、今回の知事もそうですが、党の顔となるような政治リーダー、候補者を選ぶうえでは、思惑とか調整、根回し優先ではなく、政策や人柄がわかるようなかたちでの、開かれたかたちで選ぶべきであるということです。そして、そのような意味からも、わたくしは今回予定されている自由民主党の総裁選についても、是非全国の党員・党友全員参加による開かれた選挙を実施すべきであると考えており、その方向で実現できるよう活動を展開致しております。新聞にも載ったようですが、先頃行われた橋本派若手と派の幹部との懇談会の中でもこの考えを明言させていただいたところです。

さまざまな報道等によって政治不信が募っていく中で、特に自由民主党に対する不信は極限まで強まっています。各報道機関調査によるわが党政党支持率が20%代前半まできていることは、参議院選挙での壊滅的打撃を予測させるに十分であると確信致します。自由民主党は、これまでの平成10年の参議院選やついこの間の衆議院選で敗北するたびに、「新生」とか、「出直し」、「党改革」というだけで、ほとんど党改革は進んでいないのが実情です。いつも同じことも繰り返しでは、到底国民の理解は得られません。若手議員の中には大変な危機感があるというのが現状なのです。

今回の総裁選ひとつとってみても、前回森総理の選出方法で「密室」だの「何人組」だのと、国民世論的にもあれだけ物議をかもしたのですから、今回党員投票を行えば、自由民主党の改革への第一歩を国民に明確にできる、そうした大きなチャンスであるにもかかわらず、執行部の動きは大変鈍いといわざるを得ません。

一部でいわれている「お金がない」とか「時間がない」というのは単なる言い訳に過ぎません。国民からみてもそういうわかりにくいことは絶対やめるべきです。いろいろ理屈をつけて総理・総裁を「なあなあ」で決めようというのであれば、今度こそ国民は自由民主党からそっぽを向いてしまうことでしょう。自由民主党が生まれ変わるためにも、是非開かれた政党として、党員投票による総裁選を実施すべきである、これがわたくしの主張であります。



○真の政治主導実現のためには国会答弁の効率化が不可欠である!

1)外務大臣政務官として答弁して感じたこと・・・

 わたくしが大臣政務官に就任してから早3ヶ月が経とうとしておりますが、政府の一員となって驚いたことの一つは、総理をはじめとする各省庁の大臣が国会答弁のために拘束される時間の長さです。例えば、予算審議が行われる通常国会開会後の最初の数ヶ月は、全省庁の大臣がほぼ毎日、予算委員会等における答弁のために七時間、八時間という時間、委員会室に拘束されます。また、答弁を行うためには準備の時間も必要であり、各省庁とも早朝から、大臣、副大臣、政務官、それに関係する事務方の幹部が一堂に会し、一時間程度、長い時にはそれ以上、答弁の打ち合わせのために時間を費やします。

もちろん、わたくしとしても国会答弁が無意味だといっているわけでありません。そのようなことを言えば、日本国憲法に掲げられる主権在民という崇高な理念を否定することになります。わたくしは、予算案であろうと法案であろうと、国民の皆様から選ばれた国会議員がきちんと精査すること、これが極めて重要であると他の誰よりも強く信じております。

しかし、同時に、わたくしは、総理や各省庁の大臣が国会答弁のために費やす時間があまりにも長すぎるのではないか、とも思うのです。そして、国会答弁のために費やす時間とエネルギーが大きすぎるため、本来であれば大臣が行うべき政務活動、即ち、政治主導の政策立案や事務方に対するコントロールといった活動が、国民から期待されているほどにはきちんと行われていないように思われるのです。例えば、外務大臣の場合には、国会答弁があるが故に、重要な国際会議への出席やその時々の国際情勢にあわせたタイムリーな外国訪問を行えないといった事態も生じています。

2)諸外国における国会答弁はどうなっているのか?

わたくしのこうした主張が的外れなものではないことを示すために、他の主要先進国における外相と議会との関係をかいつまんでご説明したいと思います。例えば、議会制度の母国、英国と比較してみましょう。英外相の場合、年間170日程度の議会開催中(ちなみに日本の通常国会は150日です)、たったの4週間に一度(通常火曜日)、しかも僅か一時間しか、下院本会議での答弁を行いません(なお、その際には、3名の副大臣も同席し、質問によってはそれぞれの所掌分担に従って、外相に代わって答弁を行っています)。

また、この他に英外相及び閣外相が答弁に立つ可能性のある会合としては、外務委員会(特定の外交課題に関する調査を行う)と四省委員会(外務省、貿易産業省、国際開発省、国防省関連)がありますが、これらについても、昨年度(99〜00年会期)の場合、外相は9回、閣外相は6回しか答弁に立っていません。更に、答弁の態様については、事実関係に関する質問は文書で回答してもよいことになっている上、本会議での答弁についても、予定されていた質問者の質問のうち規定時間内に処理しきれなかったものについては、同日中に文書にて回答すればよいことになっています。

また、米国のケースは更に極端です。これは、米国においては、日本や英国とちがって議院内閣制度が採用されておらず、逆に三権分立が強く意識されているため、国務長官を含む行政府の高官が立法府である米議会の本会議において答弁等を行うことがそもそも制度上想定されていないからです。従って、行政府高官と議会との関係は、行政府高官が証人として出席する各種委員会に専ら限られており、国務長官(わが国の外務大臣に当たります)の場合、上院では外交委員会及び歳出委員会、下院では国際関係委員会及び歳出委員会においてのみ答弁を行っています。こうした委員会の開催頻度については、その時々の外交案件や委員長の采配により大きく異なるため、正確に数字を使ってご説明することはできませんが、その頻度はわが国の外務大臣が答弁に立つ頻度(即ちほぼ毎日!)とは比較にならないくらい少ないと言っても全く過言ではありません。

3)真の政治主導を実現するために国会答弁に費やす時間を半分にせよ!

こうした傾向はフランス、ドイツ、イタリア、カナダといった他のG7諸国についても同じく当てはまります。更に、いずれの国においても、総理、大統領、外務大臣、その他の大臣といった政府高官の外国出張に際し、議会の承認が必要といった例も存在しません。言い換えれば、わが国においては、「国会重視」という名の下に、外務大臣の機動性が著しく損われているのではないかと思うのです。

ここではわたくしが外務大臣政務官として外務省の仕事に詳しくなったため、外務大臣を例として御説明しましたが、他のいずれの省庁についても同様のことが言えると思います。すなわち、国会答弁のためにあまりにも多くの時間とエネルギーを投じるため、大臣が本来行うべき行政活動がきちんと行われていないのではないかと推測するのです。

以上、繰り返しになりますが、国会は重要です。日本国憲法にもありますとおり、国会は主権の最高機関であります。しかし、「国会重視」という名の下に、総理や各省庁の大臣が国民の期待する政治的リーダーシップを発揮することが出来ないのであれば、わが国はいつまでも官僚任せの沈滞した国家であり続けると思うのです。これは国民にとって不幸なことだと思うのです。

そこでわたくしは提案したい。国会答弁の時間を現行の半分にせよ。しかし、時間を半分にした分、現在の二倍以上中身の濃い議論を行えるようにせよ。そのためには、例えば、事実関係に関する質問については書面による回答を可能とせよ。だらだらと的を射ない質問や答弁については議長や委員長が注意を行うような制度・慣習を確立せよ。わたくしはこうしたことを訴えたい。そして、中身の濃い議論、よりエキサイティングな議論を国会の場で行うことで、国民の国会に対する関心、より広くは政治そのものへの関心をより高めることが出来るのです。スキャンダラスだけで内容のない国会質問は、国民をますます国政から遠ざけることになります。



○桜田義孝の南アフリカ、ケニア、タンザニア、英国訪問について

 わたくしは、3月30日(金)から4月7日(土)まで、本年1月の首相のアフリカ訪問のフォローアップとして、南アフリカ、ケニア、タンザニアを訪問するとともに、英国を訪問することになりました。この絆32号が皆様のところに届く頃には、恐らくアフリカを移動中のことと思います。

 今回の主な日程としては、ケニアにおいて、総理が訪問したカクマ難民キャンプを視察するとともに、同キャンプに対する救急車および各省庁政務官が集めた鉛筆11万本等文房具の寄贈のため、ナイロビで開催される式典に出席することになっております。

 また、南アフリカ、ケニアおよびタンザニアにおいて、各国の政府代表者と会談し、二国間関係、アフリカの地域情勢および開発問題について意見交換を行うとともに、総理のアフリカ訪問のフォローアップについても言及する予定となっています。

 わたくしは、アフリカはさまざまな意味において、大変な潜在力をもった国際的にも重要な地域であると考えております。そして、何より今、彼らは経済的援助を必要としています。今こうした国々としっかりとした信頼関係を築いておくことは、先行き世界経済の発展のみならず、必ずやわが国の国益にもつながると確信しております。
また、わたくしは、今回の訪問中、ナイロビに別途滞在中のアナン国連事務総長と会談し、わが国のアフリカ地域への取り組み等について意見交換を行う予定です。英国では、先に述べた国会改革について、英国の議会関係者等からヒアリングする予定になっており、こうしたことも含めて、帰国後、皆様に別途報告させていただきたいと思いますので、是非楽しみにしていて下さい。
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