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1.テロ関連3法案の中身とは・・・・・・
みなさん、こんにちは、桜田義孝です。さて、今回は先に成立致しましたテロ関連3法案について、私の考えを述べたいと思います。前回の絆でも取り上げました「米国同時多発テロ」につきましては、既に米国によるアフガン空爆が始まっておりますが、日本としてもテロリズム粉砕のため、断固たる措置をとっていくべきであるというのが私の基本的スタンスであります。前回も申し上げましたが、この件に関しましては、わが国は20名以上もの被害者・行方不明者を出している当時国であります。わが国が攻撃されたのと一緒です。
本来、国際法上、当然発動が認められている集団的自衛権の行使が認められ、行われて良いはずですが、憲法の制約上、わが国ではまだ議論が煮詰まっているとはいえず、かといって、先に成立させた「周辺事態法」の適用にも違和感があるため、今回、テロ対策専門の時限立法制定の運びとなったのであります。
ここで、今回成立したいわゆるテロ関連3法案について、簡単に説明しておきたいと思います。
まず、第一のテロ対策特別措置法(本当はもっと舌をかみそうになるほどとても長い名前です)については、今回の米・英国の対テロ攻撃に際して、燃料・食料などの補給・輸送や医療支援などを可能にする法律です。手続き的には、政府が自衛隊の具体的な活動、地域、期間などを規定した基本計画を閣議決定した後、自衛隊を派遣できますが、衆院段階での与党修正により、(1)自衛隊への活動命令後20日以内に国会承認を求める、(2)武器弾薬の陸上輸送は除外する、という点が付け加えられました。
今回成立したこの法律は、戦闘時でも、国際平和のためわが国自衛隊を本格的に海外派遣できるようになる、わが国安全保障政策上、画期的なものであります。憲法前文にあるように、わが国が国際社会で「名誉ある地位」を占めるためには、お金で済まさない「顔のみえる支援」は不可欠であり、今回のこうした法の成立による安全保障政策的前進は高く評価できると思います。
第二に、自衛隊法改正案については、簡単にいえば、自衛隊に、在日米軍基地や自衛隊設備の整備を行う「警護出動」という新たな任務を与えるものであります。「従来どおり警察力による対応で充分ではないか」という意見もありましたが、やはり装備等の点で、自衛隊にもこうした業務ができるようにする柔軟性というものが必要であるように思います。テロリストの武装に対処できるだけの「警護力」を持つべく、自衛隊の諸君には法制に見合うような精励を御願いしたいと思っています。
また、この同法改正案の中には、昨年9月の海上自衛隊スパイ事件の再発防止を意図して、防衛機密の保持のため「防衛機密」に指定された機密を漏らした自衛官には「最高5年の懲役刑を科す」という罰則規定も盛り込まれております。
最後の海上保安庁法改正案については、以前の北朝鮮不審船事件にも有効に対処できるようにするため、不審船に対して威嚇射撃だけでなく、船体射撃を認める内容になっております。
明らかな領海侵犯をしたあのような不審船を、追尾するだけで終ってしまったわが国は、危機管理上の甘さを世界中にさらしたようなものでした。その後、関係当局から「スピードが速かった」とか、「不審船を捕縛できるだけのちょうど良い銃器がなかった」とか、いろいろな弁明を聞きましたが、国家としての尊厳が傷つけられたあの事件の再発だけは絶対避けなければなりません。今度来たら間違いなく捕獲あるいは撃沈すべきでしょう。それこそ国際標準であります。今後、この法律がしっかりと効果を発揮できるよう強く希望します。
▽
「テロ関連3法案の骨子」
「テロ特措法」(1)補給、輸送、医療、通信など協力支援(2)捜査救助(3)被災民救助、などを自衛隊が実施できる。武器・弾薬、の補給と陸上輸送を実施しない/自衛隊への活動命令後20日以内に国会承認を求める/活動地域は日本領海、公海と、当事国の同意があり、戦闘行為が行われない外国領域
「自衛隊法改正案」在日米軍施設警備のため警護出動を新設。自衛隊施設の警備も可。
――
桜田個人としては、国の重要施設の警備が除かれ残念。
「海上保安庁法改正案」不審船に対する威嚇射撃に加え、船体射撃を認める。
――桜田個人としては臨検の仕方等もっと内容を厚いものにすべきだと考える。
2.小泉内閣の危機管理能力は高く評価できる!
今回の小泉内閣の迅速な決断・対応は大変高く評価できるものでした。まず、テロが発生して数日後に、すぐ政府としての包括的な対応を取りまとめました。湾岸戦争の時は1ヶ月くらいたってから対策が発表されたと記憶しています。また、対策法制についても、今回は前述した法案を25日目に提出しています。湾岸戦争の時は、確か3ヶ月近くたってから国連平和協力法案を出して廃案となっています。
そのほか、周辺国へ特使を送りつづけたり、首相や外相が電話外交を積極的に行ったり、アフガン難民支援策について迅速にまとめたりと、外交・安全保障政策面で、歴代内閣と比べると相当迅速に処理しているように思えます。週刊誌等は、真紀子大臣のせいで外交政策が停滞しているなどと書きたて批判を展開していますが、小泉総理のリーダーシップによる対応のスピード自体は正確に報道すべきであると思います。
わざわざ増税までした湾岸戦争時は、130億ドル、日本円で1兆円以上出しても、国際的に感謝されませんでした。国民の間にも大きな不満が残りました。お金を出すこと自体は決して悪いことではありません。日本にできて他国にできないことなのですから。しかし、お金を出して文句をいわれるくらいなら、出さない方が100倍ましであることは小学生が考えてもわかることです。国際世界でやっていくためにはアピールも必要だということです。
今回は、そうした反省が充分活かされています。国民の世論調査をみても、ここ最近の小泉内閣の支持率は再び上昇してきています。宮城や滋賀の補選でもわが党候補者が勝利致しました。これは最近の安全保障政策面での小泉政権への信任と受けとれると思います。私も小泉政権の聖域なき構造改革の断行を支える若手議員の会代表世話人として、引き続き小泉総理とともに、安全保障政策面での構造改革を断行していく所存であります。
3.今回の法案審議でわかったこと・・・・・・
さて、最後に今回のテロ関連3法案の審議の過程でわかったことを皆さんとともに、考えてみたいと思います。まず、民主党の件であります。彼らは、事前承認だ事後承認だといろいろいって、結局、テロ特措法には反対致しました。自衛隊の派遣に関しては国会の事前承認が必要であるということに固
執し続けたのであります。
今回の法案は、そもそも今次テロ対策に限定したものであり、今回法案を成立させれば、それをもって自衛隊派遣計画の承認とみても自然であります。ところが、民主党が事前承認にこだわり続けたのは、わが国の国益というよりも、民主党の内部分裂を恐れたためであります。
民主党は、国旗国歌法案の時、賛成・反対で意見が半々にわれた過去をもっているように、国家観の異なった二つのグループが「自民党憎し」で一時的に団結しているに過ぎません。憲法改正問題や今回のような自衛隊の海外派遣にからむ安全保障論議は彼らにとって触れてはならない一種のタブーなのであります。だから、民主党内のテロ対策法反対派との妥協点をとって、事前承認にこだわったのです。鳩山さん自身は賛成したかったかもしれないのです。
実際、同法案を巡って自民党と民主党で決裂した後、民主党内では保守系勢力の結集を求める動き加速致しております。衆院における採決の際も民主党から数名の離反者が出ております。このこと自体、民主党の安全保障政策能力のなさ、危機意識のなさを物語るものであり、看過できません。
また、すごいのは社民党です。民主党は、それでも、不審船対応の海保法改正、基地警護のための自衛隊法改正には賛成し、あの共産党でさえ海保法改正には賛成しました。ところが社民党はすべての法案に反対しております。この旧態依然たる感覚が一体全体どこから来ているか非常に興味深いのは私だけでありましょうか。
因みに、社民、共産両党は、国会のテロ非難決議にも反対しました。 国政を担う、われわれ国会議員の仕事の根幹は、外交・安全保障政策であると思います。私は外務大臣政務官として、その一端を垣間見たような気がします。国民の安全がたもたれてこそ、すべてが始まるのです。私は今後とも外交・安全保障政策分野でしっかりと責任ある政策論議をしていきたいと思っています。
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