 |
|
|
|
|
 |
|
|
|
|
1.小泉改革は今が正念場である!
新年明けましておめでとうございます。衆議院議員桜田義孝です。昨年は実にいろいろなことがありました。全体としては暗い事件が多かったと思います。私が外務大臣政務官として処理に関わったえひめ丸事件、外務省機密費事件、そして、9月の米国同時多発テロと続くタリバンへの攻撃、また、全国で起こるさまざまな事件の数々。日本漢字協会がアンケート調査で決めた昨年の一文字は『戦』だったそうであります。打ち続く不況の中で、正に日々戦いという方が多かったのも事実でありましょう。そうした中で唯一明るかったニュースは、雅子様の内親王ご出産でありましょうか。
さて、日本には、今、無力感と大きな閉塞感が漂っています。多くの国民がこの国を何とかしないと、二度と立ち上がれなくなってしまうということを感じております。一向に減らない不良債権、依然低迷を続ける株価・地価、戦後最高の失業率、少子・高齢化の進展と年金・医療保険制度に対する不安の高まり、破綻寸前の国家財政、フリーターの増加と社会的モラルの低下、増え続ける凶悪犯罪と、解決しなければならない問題を挙げれば切りがありません。
こうした中で、国民が支持したのが内閣総理大臣小泉純一郎でありました。半年たった今でも70%という脅威の支持率は下がっておりません。史上、これほどの支持を得た内閣総理大臣はおりませんでした。国民は、明らかに、今のこの閉塞感を打ち破ってくれる強いリーダーとして小泉総理に期待しており、各改革が徐々に進んできていると実感している、だからこそ、これほど高い支持率を小泉総理に与えつづけていると確信致します。
しかし、財政再建問題、特殊法人問題、医療制度改革問題、郵政公社化問題と改革について議論が進めば進むほど、わが党も含めてさまざまな分野から意見の噴出というものがあることを皆さんは既にテレビ等で十分ご存知と思います。確かにみっともいいものではありませんでした。これまで何回かみられている党と政府のズレの問題は早急に何とかしなければならないでしょう。取り分けて党の面々にはもう少し小泉総理を尊重するという姿勢が必要であると思います。
先の東京都議会議員選挙、そして、参議院議員選挙。なぜ、不人気であった自由民主党はあそこまで国民の皆様から支持をいただいたのか。現在マスメディア各社が発表している政党支持率調査で、なぜ自由民主党は引き続き高い支持率をいただいているのか。原因は100%小泉さんといっても過言ではないでしょう。
閉塞感を断ち切り、新しい国の枠組みづくりをするというのですから、小泉さんのような強い意志と斬新な発想こそが今必要とされているのです。また、彼が国民から支持を得ている原因は常に国民の目線というものを第一に考えているからであります。それが日々の首相インタビュー等を通じて国民にも最近伝わってきている部分というものもあると思います。
ここで、私は小泉改革の公約と現在ということで、小泉総理が進めている聖域なき構造改革全体を見渡して私なりに評価をしてみたいと考えます。どうかお付き合いください。
2.財政再建、国債発行30兆円枠について
小泉公約の柱を形成しているのが、「財政健全化に向け今年度から年間国債発行額を30兆円以下に抑える」というものです。もともと来年度からの公約でありましたが、総理自身が今年度からの目標に掲げる前倒しを決定しました。その後、テロ後の景気悪化に対処するため、事業規模4兆円の二次補正を決定しましたが、NTT株売却益等を用いた手法により公約は守られているかたちとなっています。
よく議員の中には、「30兆円という枠にとらわれることはない」という意見もありますが、私は小泉総理の考え方というものも理解できます。なぜなら666兆円という巨額な借金がたまった現在の状況はさまざまな悪影響をもたらしつつあり、もはや見過ごせる段階ではないからです。
具体的にいえば、国債を歯止めなく発行し続けるということは、先行きの増税に繋がっていきます。増税できなければ国家財政が破綻してしまいます。それが国民には既にある程度わかっていて、先行きの国家制度の運営に対する不信感が増大しつつあります。「自分の老後はどうなってしまうのか」といった具合にであります。したがって、国民はどうしても貯蓄をしてしまうのです。消費を極力落とし先行きの不安定な状況に備える。一見合理的なこうした行動が国民全体に広がると、底なしのデフレスパイラルに陥ることになります。こうした国の財政不安を原因としたデフレスパイラルは何としても防がなければなりません。
また、よく景気を浮揚させるためには公共投資をするしかないという方もいます。これもちょっと問題があります。公共投資の乗数効果は最近ますます下がっています。要はなかなか波及的に民需に回っていかないのであります。真に必要なのは、内容を伴った民需の回復であり、一時的に官需で支えたとしてもなかなか持続性というものは期待できません。後には膨大な国債残高のみが残るのであります。バブル以降何度も打ち出してきた経済対策が景気の下支えには役立ったとしても依然景気が回復していないことが証明しています。
したがって、国債発行枠「30兆円まで」という規律を設けることは有益な部分があるといえます。これが例えば20兆円までといったように現実を無視したような枠であれば大騒ぎする必要もありますが、30兆円という数字は決して実現困難なものではありません。やはりここは小泉総理の財政再建への意思というものを尊重すべきでありましょう。感覚としては間違っていないと私は思います。
因みに今、私達は民間の資金やノウハウを使って公共事業を行う「PFI」という手法を発展させようとしております。これからは公共事業整備にも民間の活力を生かすという時代になると思います。
3.不良債権処理について−ペイオフは再延期すべきか−
小泉総理は、不良債権について2〜3年以内の最終処理を目指しております。現在の不況の根本原因は、不良債権問題にあるというのが一般的な見方であります。産業の空洞化を阻止するための新たなる産業の成長等、経済の新機軸構築には金融機能の再生が不可欠であり、不良債権処理はわが国の最優先課題といえるでしょう。
具体的には、今後大手銀行の不良債権のうち、破綻懸念先以下(12年度末11.7兆円)については、既往分は2年、新規発生分は3年で最終処理します。その際、再生可能分をキメ細かく判断し、再生可能な部分は極力再生していくという方針です。この間、通常検査の抜本的強化や、整理回収機構(RCC)による不良債権の買い取り強化と15年度までの集中買取等を実施する予定であります。
不良債権処理に伴い、ただでさえ悪い景気に相当なデフレ圧力がかかるのであまり急ぐべきでないという意見と、不良債権処理はずるずるとやるべきものでなく再度の公的資金投入や日銀特別融資等を活用し一気にけりをつけるべきという両論があることは皆様もご案内と思います。
私は、基本的には不良債権処理を推進すべきという立場をとっておりますが、期間についてはいささか検討の余地があるということをこの絆紙面でも主張してきました。金融機能というのは経済でそれだけ根本的なものなのです。そうした中で、役員が経営責任を厳しく問われるという前提で再度の公的資金の投入もやむを得ないと最近は感じてきております。不良債権処理を急ぐというのであれば公的資金の投入は避けられません。
ただし、よく議論されるペイオフ延期問題については、これまでずるずると延期したために銀行がおかしくなってしまった、という問題がありますから、再延期については慎重に考えざるを得ないと考えます。金融が護送船団方式でなくきちんと国民の前で善競争するということが基本だと思っています。
ここでちょっと、日本の金融機関についてお話しておきたいことがあります。一例ですが、コンビニエンスストアで24時間いつ何時でも公共料金の振込みができるのに対して、金融機関ではできません。因みにコンビニで働いている人の人件費は時給1,000円程度ですが、よりサービス面で劣っている金融機関の職員は時給3,000円は下らないでしょう。そんなに給料が高くても、電算システムは古く、24時間サービス365日対応はできず、小渕内閣の2千円札対応のコンピューター導入もままならない。このように、わが国の金融機関は決済サービス一つとっても、本当にどうしようもありません。ここに金融サービス産業の構造改革の必要性があるのです。
4.特殊法人改革について
小泉総理は、「民間でできることは民間に」という原則の下に、特殊法人については民営化か廃止かを前提に、すべてゼロベースからの徹底的見直しを行うとしていました。こうしたことを受け、先には政府、自民党の大激論のすえ 163法人中、廃止が17、民営化45、独立行政法人38、その他63(現状維持5、再検討13、別途整理45)といった合理化計画が決まりました。
同計画に盛り込まれた見直し内容は、遅くとも05年度末までの「集中改革期間」内に法制化など実施のための必要な措置をとることが基本法で定められております。この間、焦点となっていた@道路公団関係、A政策金融関係、B空港公団関係等については、結論をひとまず先送りしたかたちとなりましたが、道路については次期通常国会に法案を提出して第三者機関を設置し5人程度の民間有識者が年度末までに結論を出し、「金融」については今後、経済財政諮問会議で検討を引継ぐこととし、空港についても統合案を軸に02年度中に結論を得ることになりました。
この前、テレビのインタビューで「先送りという声もありますが」と問われたとき、小泉総理は、すかさず「急いてはことを仕損じる。あせっちゃだめ」といっていましたが、そのとおりでしょう。私はこれまで聖域視されていた「道路公団」や「政府系金融」が俎上に乗っただけでも大きな前進だと思います。そして、結論は正にこれから出るのです。
小泉総理は、日頃より「反対が強くなればなるほどやる気が起こって来る」とおっしゃっておられます。これから粘り強く取り組み、懸案については必ず前進させていくと思います。
ここで、ちょっと断っておきたいのですが、政府系金融機関の中で、特に中小企業金融公庫や国民生活金融公庫等中小企業金融については、ちょっと私にも考えがあります。さきほど述べた不良債権問題もあって現在、民間の金融機能は非常に低下しております。もともと大企業は経営者個人としての借り入れは必要ありませんが、私の身近な中小企業経営者は全てに近いほど個人保証が必要とされます。
いますぐ性急な政府系金融機関のリストラを実施した場合、このような中小企業がバタバタと倒れる可能性が高いというのが実態です。したがって、複数の金融機関を統合・スリム化するのは良いと思いますが、時期、内容についてはもう少しじっくりと検討した方が良いと思います。
5.聖域なき構造改革の今後・・・
今、小泉内閣のメールマガジンの登録者が225万人を突破したそうであります。閣僚が地方を回るタウンミーティングも全都道府県で開催。評判は上々であります。小泉総理の国民の声を尊重するこうした姿勢に対する評価は、現在の高い内閣支持率となって表れているのはご案内のとおりです。
要は高い支持率をバックにどこまで小泉内閣がやれるかが問題であります。今までみてきたように、徐々に小泉改革は前進しています。しかし、国民の人気は高くとも、国会の中での小泉総理の政権支持基盤は必ずしも強いものではありません。そこで、この絆でも何回かお話しましたように、私は衆参2期生以下に声をかけ、昨年6月に仲間と共に『小泉政権の聖域なき構造改革の断行を支援する若手議員の会』を結成しました。現状70名(衆参2期以下の50%)で活動しています。
つい先日も、「小泉政権をより一層支援する決議文」をもって官邸へ小泉総理本人を訪ねました。小泉総理からは、「若手のセンスが重要だ。ともに闘ってくれ」との言葉をいただきました。
皆さんにここで、小泉総理自身が首相演説の中で引用された「米百俵の精神」の話をさせていただきます。明治のはじめ、戊辰戦争で焼け野原となった長岡藩に近隣の藩から見舞いとして百俵の米が送られてきました。貧しさを極めていた藩士は、米がみんなに分配されるのを渇望していました。しかし、藩の大参事小林虎太郎は、この百俵の米を必要な書籍、器具に充てるとして米百俵を売却し、国漢学校の資金に注ぎ込みました。そして後年、ここから東大総長や大臣、山本五十六元帥まで多くの人材が輩出されたのであります。
また、同じような話で、戦後、米国よりガリオア・エロア資金によるミルクや鉄鉱石等の物資援助が日本に来た際、時の吉田内閣はそれを国民にただで分配することはせず有償で販売、その資金で後々日本を支える基幹産業に集中投資をして、戦後経済復興の礎を築きました。大変な時代の指導者には共通点があるように感じられます。
確かに今の経済社会状況は大変厳しい。しかし、今、構造改革の機を逃せばいつやれるとも限りません。この先行きをしっかりと見据えた「米百俵の精神」をもとに何としても今、構造改革をやり遂げなければならないのです。それこそが日本のためになると信じます。したがって、私は、今後、より一層小泉改革を支持して参りたい。
この前の参議院選挙は、確かにこの選挙区でも勝たせていただきました。しかし、それはほとんど小泉内閣=自由民主党への期待であり、有権者からのありがたい「投資」であります。これが「投機」にならないように、数年たって、「あの時の米百俵の精神はこういうことだったのか」と自信をもって
振り返られるように、引き続き国政の場で全力を尽くして参りたいと思います。
本年は、衆議院・参議院選挙と大きな選挙はありません。目先の政策より長期的視野を大切に、持続可能な経済成長を目指す政策が今ほど必要な時はありません。というわけで、本年もご指導とご支援をよろしく御願い申し上げます。 |
|
戻る |
|
|
|
|
 |
|
 |
Copyright sakurada yoshitaka. Prduced by Cyberize, Inc |
 |
|
|
|
|
|
 |