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45号 政策担当秘書制度本来の趣旨を活かせ
――国会議員の命は政策立案能力にあり!―― |
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1.辻元清美前衆院議員の罪とは・・・
社民党の辻元氏が、政策担当秘書制度を悪用し1,500万円を詐取した疑いで、議員を辞職しました。この一件は、民主党の山本譲司元議員(民主党菅幹事長元秘書)のケースとほとんど同じケースであり、大変根深いものであります。
彼女は、議員一人あたり年間1,000万円支払われる政策秘書の給与を、他の事務所に常勤する秘書の名義のみを借り、この秘書には名義貸し料月々5万円のみを払って、残りのすべてを自分の裁量で使えるよう事務所でプール・使用していたことが既に判明しています。辻元議員は、「私は山本元議員のようにかつら等を買ったわけではないから、私的流用にはあたらず詐欺ではない」と弁明しておりましたが、これは全く見当違いで、山本氏の場合も大半は事務所経費として流用したことが罪に問われているわけで、山本氏は獄中から辻元前議員の発言に対して「名誉毀損である」と述べております。
彼女はこうも述べております。「私は議員になったばかりで、何もわからなかった。この政策秘書にはアドバイスを受けており名義貸しなどではなかった」。彼女は、辞職会見の最後の最後までこの一線を譲りませんでした。しかし、当該秘書が勤務していた前議員事務所によれば、「当該秘書は常勤の状態で、辻元氏の政策秘書をしていることすら知らなかった」というのですから、もはやウソは明白でしょう。
第一、彼女の言うようないい加減な政策秘書がいたとすると、これは大問題なのであります。政策秘書は業務の性質上常勤であることが常識です。それが高額な給与の意味するところです。つまり、今回辻元氏はこの政策担当秘書制度の趣旨・意義に泥をかけてしまったとも言えるわけで、到底許されるものではありません。
2.本来の政策秘書のあり方とは・・・
ちなみに当然うちにも政策秘書はおりますが、彼の場合は、毎年東大で行われる国家T種試験並みの試験を合格している秘書であり、100%政策をやってもらっています。例えば、彼の毎日のスケジュールを言いますと、大体朝8時には私と一緒に自由民主党の政務調査会の部会に出て政策メモを作成し、10時からは官僚との打ち合わせ等が入ります。午後からは委員会の質問の原案作成や、広報原稿原案の作成、地元自治体からの行政照会の対応等を行い、議員連盟の勉強会にも参加し、正に私の目となり、耳となって働いてもらっています。
また、今回私が出版する予定の『新世紀 国民の外交』という外交政策の本の編集にあたっても、資料収集等原稿の作成のための下準備に奔走してくれました。
まさに、政策担当秘書とは、このように議員一人で対応仕切れない分、政策企画・立案においてサポートしてくれるはずの重要な役割を担うべきものです。ですから、本来高度の政策能力が必要とされますから、キャリア官僚並みの筆記論文資格試験を課し、給与についても良い人材が来やすいように十分考慮されているのです。したがって、辻元氏の件は、正に政策担当秘書の本来の制度的趣旨を全然理解しているとはいえず、これは重要な違法行為なのであります。政策をやらない政策秘書の存在は決して許されて良いものではありません。
しかし、現行制度には欠陥があります。つまり、国家T種並みの試験を受けずとも、公設秘書を含めた秘書歴が十年程度あれば、簡単な手続きだけで政策秘書になれてしまうのです。これは法案の成立時に与野党含めた当時の議員達が法案に忍び込ませたものであり、「後一人公設秘書が増えれば良い」という思惑が産んだ産物です。事実、うちの政策秘書のようなケースは珍しく、与野党問わず政策秘書がベテラン第一秘書等の横滑りというケースが、全議員の8〜9割であると聞いています。これは大問題であります。
政治主導というのですから、特に議員の政策スタッフの存在は大きいはずです。しかし、実際はその趣旨が活かされていない。政策秘書という以上、議員と共に官僚と活発に議論し、政策企画立案に参与できる能力が求められるところです。したがって、単に秘書の実務経験というだけでなく、キャリア並みの専門知識が必要で、本来の制度の趣旨からいえば、政策担当秘書試験合格者に限った採用が望ましいと思います。
3.国会を正常な政策議論の場に戻せ!
さて、この政策秘書を巡る給与詐取疑惑は、今や土井党首を含む社民党全体、民主党の原口一博議員、そして果ては国民的に人気のある田中真紀子氏にまで飛び火しており、国会は大変混乱しています。多くの議員が苦しい言い分けをしておりますが、これまで述べたように本来の趣旨に沿って政策秘書を採用し、政策中心の仕事をしてもらえば何の問題もないわけでありまして、ひとえに議員一人一人のモラルというものが問われていると思います。
民主党の菅幹事長なども辻元氏を擁護するかのように「そもそも現在の秘書制度に問題がある」などと無責任なコメントを始めておりますが、制度を変えて全て解決するという問題ではないと思います。やはり法の趣旨を理解して運用する議員サイドの問題が根本であると思うのです。
そういう意味からすると、政策秘書制度は正しく運用さえすれば、優秀な人材を政治セクターで吸収できる優れた制度であると思います。この点、政策秘書採用を試験合格者に限るとか、政党でこうした人材をプールできるようにするかと、そういう前向きな提案が出てよいはずなのに、野党各党が提案しているのは、単に選挙向けに秘書が必要であるかのような後ろ向きの制度改正提案ばかりで嘆かわしい限りです。政策担当秘書制度を正しく運用しましょうという発言が一つもない。
先日テレビで行われた与野党幹事長クラスの対談でも野党の秘書給与詐取行為擁護のような発言に対して、自由民主党の町村信孝幹事長代理が、「今の制度すらきちんと運用できないのに、すぐ制度がおかしいとかという態度はあまりに無責任ではないですか・・・」とあきれてコメントするくらいです。
要は、本来議員の政策能力を高めるために導入された政策担当秘書制度の原点に立ち返るべきであります。今こそ、議員一人一人が国民の税金によって賄われる公設秘書制度について正しい理解とモラルをもって臨んでいくべきであります。そして、いい加減、スキャンダル国会から政策で堂々と議論し合う場へと国会を変えていかなければなりません。デフレ防止政策の立案や有事法制審議に全力を注がねばなりません。
私も国家機能の正常化の向けて全力を傾けて参る覚悟でありますので、ご理解のほど何卒よろしく御願い申し上げます。
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