桜田 よしたか
自由民主党
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広報誌「絆」
46号
 1.なかなか実現できない内閣=政治主導体制

みなさんこんにちは、桜田義孝です。今回は、最近この『絆』でも私が何度も主張しております「内閣主導」、「政治主導」について改めて考えてみたいと思います。

さて、昨年1月より副大臣・大臣政務官という新しい制度ができ、総理大臣が率いる内閣のリーダーシップは格段に強化されたはずでした。しかし、実際は政策形成システムとして行政制度にうまく取り込まれておりません。

官僚にとっては、事後報告が必要な余計な閲覧人が増えただけというのが実情ではないでしょうか。また、起工式・開通式等セレモニーのテープカッターを期待されるような場合も多いようです。加えて、国会審議のための勉強会も難物です。朝7時くらいから、野党の委員会質問に備えて付け焼刃的な勉強をする。もうそれだけでへとへとです。政策をまともに考える時間なんてまったくありません。要は現在でも大半の副大臣、大臣政務官は、官僚の企画・立案の上で、神輿に乗って威厳だけを振りまいていればよいかのようなイメージがあるのです。

ここで、ひとつの例があります。ある省の政務官があまりの政務官軽視に怒ったら、それだけでその政務官には情報がこれまで以上にあがらなくなってしまったという話であります。役所の方が圧倒的に人数が多いわけですから、副大臣や大臣政務官なんてあっという間に孤立します。

私が大臣政務官の時は、時の大臣が官僚サイドとがっちりとスクラムを組んでしまっており、副大臣や大臣政務官の積極的な提言等はほとんど取り上げられることはありませんでした。私は、当時の機密費疑惑解明のためには官僚と距離を置いた大臣・副大臣・政務官だけでの会議を是非開催すべきだと主張したのですが、大臣は「必要ない」の一言でした。当然その大臣の評判を外務官僚に聞くと、「本当にすばらしい。われわれの言うことをよく聞いてくれる」というのであります。結局、官僚の側からすると、自分達の言うことを鵜呑みにしてくれる人間が一番よい大臣、よい政治家ということになるのです。

ですから、例えば役所の利益に反する改革派の大臣が入ったような場合は、徹底的に反抗するのが通例であり、大体の場合、多勢に無勢で政治家が負けてしまいます。皆さんは政治家が権力者であるとお思いでしょうが、最近のスキャンダルで政治家がドンドン潰れていくのを見ればおわかりのように、いまどきの政治家なんてあっという間に潰されます。役所の捏造やリーク等で簡単にパージされてしまうわけです。

ですから、本当の権力者、抵抗勢力は何なのかということに国民一人一人が気づいていただきたいと思っています。官僚やマスメディアの権力の方がもっと強力でえげつない場合が多々あるのです。本当の抵抗勢力は「官僚機構」そのものです。政治家は選挙という洗礼がありますから、国益に反することをすれば簡単に落選します。地方選挙区でも最近では一区現象と言って、時の世論の動向で簡単に野党議員が当選してしまうこともあるのです。しかし、官僚機構は永遠で、潰れることはないのです。

外務省の主導権を握ろうとした田中真紀子議員、そして鈴木宗男議員ともにパージされました。皆さんご案内のように、どちらにもそれぞれ問題はありましたが、結果として外務省は、プール金の問題や機密費使途の問題等、肝心な問題から目をそらさせることに成功したともいえます。こういうしたたかさは是非本業で発揮してもらいたいものです。

さて、官僚と政治家個人がまともに勝負をして、なかなか政治家の側に勝ち目がないということはお分かりいただけたでしょうか。これでは、政治家が役所に入って改革するということがほとんど不可能になってしまうのです。嫌いな政治家の言うことなど聞かなくてもどんどん政治家は代わっていく。落選してくれるかもしれない。しかし、官僚はよほどのことがなければクビになることはないし、国益に反する行動でも、省益に反しない限り役所が守ってくれる。官僚支配が永続するわけです。では一体どうすればよいのでしょうか。政治家が政治主導を実現するためにはどういう改革が必要なのでしょうか。


2.桜田義孝が主張している与党・政府一体化論とは・・・

 私の持論はこうです。まず、与党議員の大半、現在でいえば自民党・公明党・保守党衆参議員あわせて400人位いますが、この半数ほどを入閣させてしまうのです。一期生と超ベテラン議員以外はほとんどが大臣、副大臣、大臣政務官として閣内に入っている計算になります。そして、ある程度専門性を持たせながら4年なら4年の任期中は代えないようにするのです。このように、政府に多数の政治家が長期間入っているかたちでしか、民意に基づいた真の政治主導体制は構築されないと思います。

まず、人数について説明しますと、今は、多くて一省庁あたり副大臣二人、大臣政務官三人の五人程度ですが、政務審議官とか統括官というかたちで、合計で今の三倍程度まで増やし、各局長の上のライン決裁者としてそれぞれ政治家を任用できるようにすべきです。これにより政治家が官僚サイドに対抗できるだけの勢力を各省庁に築くことができ、大臣のリーダーシップの下、政治主導の政策形成が可能となります。

また、与党の大半が政府に入ることによって、よく言われている党と政府の分裂状態も回避することができます。与党である以上、これで内閣総理大臣に歯向かうことはできなくなるわけです。党の政策形成に関わる責任者である政務調査会長は当然、副総理格の政策調整大臣として入閣すべきでしょうし、今の各部会の部会長は最低でも副大臣や政務官を兼務すべきでありましょう。こうした与党と政府の一体化が図られれば、いろいろ言われることが多い与党の「事前審査」なども不要になりますし、国会の審議がもっと活性化するのではないでしょうか。

また、ひとたびメンバーを決めたら2〜3年は代えないことです。われわれレベルでも3年も各省庁に張り付いていれば、官僚に負けない政策専門性を身に付けることができると思います。少なくとも私には自信があります。首相がころころ代わるのにあわせて、大臣や政務次官もころころ代わってきました。それこそが政治任用職を名誉職化して、官僚主導体制を助長した根本原因であります。一定の任期の中で、しっかりとした政策能力を養うことが何より肝要であるということに、今永田町の多くの議員が気づき始めています。

 私の主張しております、この与党・内閣一体化は英国の議院内閣制をモデルとするものです。英国では今述べてきたような制度で与党と政府が一体化しているため、完全に政治の責任で政策を実施できるようなかたちになっております。官僚は行政執行補佐機関としての分をわきまえ、独走することはありません。

 つい先日、私が代表を務めている「小泉政権の聖域なき構造改革の断行を支援する若手議員の会」の役員で、新官邸に安倍官房副長官をお尋ねし、この内閣強化案についてもしっかりと検討していただけるよう要望して参りました。
 今後私は、真の政治主導、つまり国民に責任を持てる政策形成体制を実現するため、あらゆる機会と場を見つけ、この与党・政府一体化体制の実現に向けて、全力を尽くす覚悟であります。皆さkんもご意見がありましたら、どんどんお寄せください。

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