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1.三位一体改革の結論まとまる!
こんにちは、衆議院議員の桜田義孝です。第161回臨時国会が閉会しました。台風や地震といった災害のほか、イラク自衛隊派遣関係のさまざまな問題もあり、まさに激動の社会情勢下での国会となりましたが、与野党の微妙な間合いによって肝心なところの議論についてはあまり進まなかった国会といえるかもしれません
(三位一体改革とは) まず、私も党の専任部会長として審議をして参りました「三位一体改革」についてお話ししないわけにはいきまん。そもそも三位一体とはキリスト教用語で聖霊と父と子の三位が一体としての神であるという説だそうです。それはさておき地方分権の三位一体改革という場合は、@国から地方自治体への補助金を減らす、A見返りに税源を地方へ移譲する、B地方交付税のあり方を見直すという三つの改革を一体として推し進め、地方が自主的な財源で独自の判断で行う政策の余地を広げていこうという「地方自立」のための政策であります。これを究極に進めていくと私が進めている「道州制」の考え方になります。
(中央依存の無駄な体質を改めるために) ここで国と地方の予算について簡単にいいますと、これまで税収は国に3入るとすれば地方に2しか入らないにもかかわらず、歳出ベースでは国2に対して地方が3と逆転しており、この差が地方への補助金等として地方へ再配分されてきたため、途中でいろいろと無駄が生じるほか、地方の国依存も高まってしまったという反省があります。それであれば地方でできる分については思い切って地方へ税財源を移譲し、地方主体でやってもらおう、また、いろいろと無駄な部分についてはこれを機会に削減し、収入と最低行政需要の差をうめてきた地方交付税の規模・あり方等も見直そうというのが三位一体の基本的な理念です。 私も、「地方でできることは地方へ」という信念からこれまで道州制を推進してきた立場もあり、党総務部会専任部会長として今国会、積極的に取り組んできました。
(激しい各省庁と自治体の縄張り争い) しかし、この問題はそう簡単にはいきません。そもそも霞ヶ関の各省庁は補助金があるから地方のことへいろいろと口も出せるし副知事とか幹部も送り込めます。つまり権力を行使できるのです。だから三位一体には反対です。また、財務省は地方へ税財源を移譲するといっても借金の分はどうするのだ、借金も地方へ譲りたいくらいだと、これまた徹底的な節約を前提にしない三位一体には反対の立場です。そして、三位一体の推進役である総務省も地方交付税の削減は影響力が減るので、やはり裁量性のある地方交付税は確保したい地方自治体と一緒になって、地方交付税の削減には反対しており、いわば「三すくみ」の状態になってしまいました。毎回の会議はこうした考えをそれぞれの立場から代弁する各議員の激しいやりとりで終わってしまいます。最終的には総理主導の政治決着が必要だということは当初から誰の目にも明らかでした。
(これからが本当の改革) 私も途中でむなしくなったこともありましたが、粘り強く審議を進め、最終的には2005、06両年度で総額2兆8380億円の補助金削減を柱とする全体像を決定しました。このうち地方への税源移譲額は1兆7600億円で、04年度分と合わせ2兆4160億円となり、いずれも3兆円の目標には届かなかったものの、全国知事会等からも一定の評価をいただき、私も安堵いたしました。それにしても、3兆円程度の補助金削減の三位一体でここまでもめるのだから、何十兆円もの移譲もありえるかもしれない道州制などの導入検討となったら、これは本当に大変なことになるなと改めて実感いたしました。三位一体改革については実りあるものとするため、引き続きその行方に関わって参ります。
2.新たな成立した法律について
@犯罪被害者等基本法で被害者対策の充実を! この第161回臨時国会では重要な法律がいくつか成立いたしました。私が高く評価している代表的なものをいくつか紹介させてください。まず、議員立法として提出された犯罪被害者等基本法があります。この法律は、これまで配慮の薄かった犯罪被害者対策について国等がしっかりと推進することをうたった基本法であり、犯罪被害者の方々の光明となることが期待されております。具体的には、犯罪被害者の保護を国・地方自治体・国民の責務と規定したうえで、被害者への精神的ケアや給付金支給の充実をはじめ、加害者の捜査・公判段階の進ちょく状況について被害者へ情報提供する制度の整備などを盛り込んでいます。また、犯罪被害者対策の推進組織として官房長官を長とする「犯罪被害者等施策推進会議」を内閣府に設置、被害者保護の施策をまとめた基本計画を策定することになっており、これまであまり省みられなかった犯罪被害者の方々への取り組みとして大きな前進であると考えております。 全国犯罪被害者の会「あすの会」の試算では2002年度ベースで加害者向けには466億円もの税金が投入されていながら、被害者には11億円しか投入されていないということです。また犯罪白書によれば被害者・家族はほとんどのケースで賠償金等を受け取っていません。加害者やその家族が「とても払えません」といって開き直ってしまうからです。果たしてこういう事実を国民はどれほど理解しているでしょうか。私個人としては、加害者には被害者への補償に直結するような労働をさせて、強制的にある程度の賠償をさせるべきであるという考え方をもっておりますが、法務省によれば、そうした高収入の労働を刑務所や刑務所外で行うのはなかなか難しいという話でした。しかし、どちらが加害者でどっちが被害者なのかわからないような曖昧な状況を打開し、加害者により重い経済的責任を負わせるような制度改正を行うため、引き続き努力をして参る所存です。
A長年の懸案であった刑法の厳罰化が実現します! また、刑法等の一部を改正する法律についても触れなければなりません。今回、重大犯罪の法定刑の引き上げなどを盛り込んだ刑法、刑事訴訟法の改正案が成立しました。法定刑の抜本的な見直しは1907年の刑法制定以来はじめてのことです。 内容としては、懲役の上限を単独の罪を犯した場合は15年から20年に、二つ以上の罪の場合は20年から30年に引き上げる、殺人罪の法定刑の下限を3年から5年にし、3〜15年だった強姦の刑の範囲を5〜20年とするなど、昨今の治安情勢に合わせるかたちで生命や身体に対する犯罪について厳罰化致しました。また、刑訴法について公訴時効を最長15年から25年に延長するという見直しも行われました。少女を長年監禁しても重い罪に問えないなど犯罪実態と刑罰の矛盾をある程度解消できたわけであり、まだまだ治安政策は課題山積であるけれども、ひとまず良かったと感じております。
B裁判所以外の簡便な紛争処理機関が利用できます! このほか、訴訟手続きをとらずに民事上の紛争を解決したい当事者に、第三者が関与して解決を図る「裁判外紛争解決手続き」について、紛争解決手続業務の認証制度等を盛り込んだ裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律案(ADR基本法案)も成立しました。実際、相当の出費を覚悟しなければならない裁判ではなく、行政書士さん等が運営する第三者機関の仲介で簡便かつ安価に当事者同士の利害調整が図られることとなるわけで、国民の利益に適う法改正として積極的に活動してきた私としても誠に感慨深いものがあります。今後、この制度を充実・活性化していくことで国民全体の法意識が高まることを大いに期待したいとところです。 ADR・・・Alternative Dispute Resolutionの略。裁判を経ずに、公正な第三者が関与した上で当事者同士が自主的に紛争の解決を図る手続を指す。ADRにはさまざまな手法があるが、主な例として調停や、いわゆるあっせん、仲裁などがある。
C終わりに・・・
このほか、今国会では前の絆でも申しました私が中心となりまとめた議員立法である「金融機関本人確認法」、自閉症等の方へも大変な支援となる「発達障害支援法」、また、郵政公社が投資信託を販売できるようになる法律など、さまざまな国民の生活にかかわりの深い法律を成立させることができました。 改めて国会という存在の意義・大きさについて、われわれ国会議員の責任の重大性についてかみしめました。引き続き皆様方から選ばれた衆議院議員として、政策的・人間的見識を磨き、全力で国政の問題に取り組んで参ることをお約束致します。何卒ご指導・ご支援をよろしくお願いします!大分寒くなりましたので、年末かぜなどには気をつけてください。それでは、また。
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