桜田 よしたか
自由民主党
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広報誌「絆」
89号 経済指標にみる小泉改革の成果!
  (小泉構造改革の総括)
 みなさん、こんにちは、桜田義孝です。さて、前回ご報告した北海道道州制特区推進法案についても調整が大詰めを迎えています。何とか今国会にギリギリ間に合うところまで漕ぎ着けたと思っています。
 一言でいうと一つの法律を通過させるのは本当に大変であるということです。党道州制調査会長の伊吹文明氏の言葉を借りれば、法案作成は事前調整95%、条文作成5%というのがあるべき姿ということになります。最終的なかたちとしては私の力不足もあり、当初想定していた内容よりは後退した感がぬぐえませんが、小さく産んで大きく育てると自分自身に言い聞かせ、最後まで気を抜かず法案成立に全力を尽くしたいと思っています。
 そして、たとえアリの一穴といわれようが、やがてこの法案の成立をスタートに、地方分権・地方主権の理念を基本に、統治機構全体が大きく変化し、やがて大河のように巨大な流れとなって日本全体を席巻することを信じて止みません。
 さて、この北海道道州制特区推進法案については、次号に譲るとして、今回のこの絆では、これまで私も全力で支援してきた『小泉構造改革』を総括してみたいと思います。

(経済政策の成功をもっと評価すべき)
 次期総裁が誰々とかいろいろとメディアも好き勝手な報道をしておりますが、私は、小泉改革について、国民の皆様方にしっかりと総括する機会が是非必要であると思っています。大体日本は、政治・政策はできて当たり前、できなければ鬼の首でもとったように扱うという悪い風潮があります。トリノオリンピックでメダルをとれば国民から賞賛を浴びますが、眼に見えて経済指標を改善させるなど経済政策を成功させても、『景気回復実感がない』とか、なかなか政治を評価したりしません。
 私はやるべきことをやったときは、「よくやった」と評価する必要があると思います。そのような意味で、私は、小泉純一郎首相は近来稀に見る大政治家であり、偉大な総理大臣であると思います。
 小泉構造改革の成果を具体的な数字で、小泉政権発足時との比較において、随時みていくことにしましょう。

(株価、実質GDP)
 まず、株価(日経平均株価)です、小泉政権発足当時は13、827円(01年4月25日が、最近の06年3月15日時点で16,319円まで18.0%をも上昇しています。ここ5年のボトムからは2倍以上をも上昇しており、多くの方がボトムで買っておけばよかったと思っていることでしょう。しかし、株の世界とはそんなものです。重要なことは、総理は、この間、公共事業発動型の景気対策を全くしなかったということです。この点改革を進めるにあたり、一時的に国民に我慢や痛みを強いる局面もありました。しかし、「民でできることを民で」という基本精神に則り、あくまで民需主導で株価を上昇させた点が高く評価できるでしょう。
 この間、わが国経済そのものの通知表である実質GDPをみると、政権発足当時の509兆9,774億円 (01年1-3月期)から547兆3,601億円(05年10-12月)まで+7.3%も回復しております。ただし、デフレ状況のため名目ベースではほとんど変わっていないことにも留意すべきであります。

(設備投資・企業収益)
 少し詳し目に各経済指標をみてみましょう。まず、景気のエンジンともいうべき設備投資については、自動車や薄型テレビなどの商品好調に支えられ、政権発足時の74.4兆円(01年1-3月期)から足もと83.8兆円(05年10-12月)まで+12.7%も回復しています。設備投資は景気回復に力強さをもたらす4番バッターであり、この回復の意味は大きいです。因みにここ5年のボトムからの比較では2割以上昇しています。
 また、会社の利益である企業収益(経常利益)に至っては、政権発足時の9.2兆円(01年1-3月期)から13.8兆円(05年10-12月期)まで、実に+50%の大きな伸びとなっています。
 今後アジア等との国際競争が激化していく中で、わが国においては、ますます企業経営体質を強化していく必要があるといえるでしょう。

(不良債権残高・比率<主要行>、倒産件数)
 このように急速に企業関係の指標が良くなってきている、つまり、経済成長を回復させてきている背景としては、バブル以降の最大の懸案であった経済のガンである不良債権問題が収束したということが最大の要因です。
 政権発足時からの数字をみますと18.0兆円(01年3月期)から直近決算で6.1兆円(05年9月期)まで▲66.1%も減少し、不良債権比率では5.3%→2.4%まで劇的に低下しております。景気情勢が厳しい中、「不良債権の処理を急ぐべきではない」という慎重論があったにもかかわらず、小泉総理と竹中大臣は「不良債権こそすべての元凶」と確信、固い決意の下、しっかりと不良債権を処理し、日本経済全体の雰囲気を大変前向きなものにしました。こうした中、倒産件数も減っています。ここ5年間最大で1,843件(01年10月)もあった件数が最近では1,044件(06年2月)まで半分近くになりました。

(失業率、有効求人倍率、雇用者数等雇用関係指標)
 雇用関係指標の回復も着実です。一番わかりやすい失業率でみると、政権発足当初の4.8%から4.5%(06年1月)まで回復、有効求人倍率についても0.63倍→1.03倍(06年1月)、雇用者数も5,384万人一5,448万人(06年1月)まで、それぞれ着実に回復してきております。最近では企業の新規採用もかなり前向きになっているほか、一部産業でベースアップ動きも活発化しているなど、わが国の雇用環境は総じて確実に良くなってきているという判断が可能です。

(消費者物価)
 最後に物価をみてみましょう。消費者物価対前年比では▲0.9%(01年3月)が現在十0.5%(06年1月)まで上昇、ようやくデフレを脱却しつつあります。
こうした流れを受け、日本銀行は2001年3月から続けてきたいわゆるお金を市中にジャブジャブ出す量的緩和を解除し、金利に基づく正常な金融政策にシフトしました。私も、総理同様、日本銀行のこうした決断を尊重したいと思います。しかし、デフレ脱却が完全とはいえない状況下、「ゼロ金利政策」については、当面維持すべきであるという考え方であります。

(今後の経済政策課題と消費税問題)
 以上のように小泉構造改革は着実に成果を上げていることが数字からみても明らかです。そこで、小泉総理後の総理が担うであろう今後の課題としては、
@ デフレ経済の解消を確実にすること、
A 歳出,・歳入の一体改革による財政を再建させること、
B 規制改革によって更に経済を活性化することなど
が挙げられるところですが、皆様方が一番関心のあるのは、やはり消費税を上げるのかどうか、上げるとしたら何%上げるのかということであろうと思います。
 確かに単純に言って、今の一般会計では税金と借金で毎年80兆円集めても、まず20兆円は借金返済(国債償還)で消え、次の20兆円は地方交付税として地方へ消え、更に年金医療等社会保障費で20兆円使ってしまうと、本当に削れる政策経費は残りの20兆円しかなく、800兆円にものぼる借金を減らすため、このような歳出部門の削減だけでは自ずと限界があることは疑いようのない事実であります。
 ですから、誤解を恐れずいうなら、消費税について先行き上昇することは避けて通れない問題といえるでしょう。

(徹底した歳出削減はすべての大前提)
 しかし、その前にいくらボリュームが期待できないとしても、徹底的な歳出削減努力は不可欠であります。そのことで国民も「政府もそこまで頑張ってだめならば仕方がない」という合意が必要であると思います。
 この点、「10兆円程度しか売れる資産がない」という財務省の言い分と、 「資産売却は財政再建に有効である」とする党執行部の意見は大きく隔たっております。党の中川秀直政調会長が言っている100兆円もの資産売却が可能かどうかは検証しないと何ともいえませんが、少なくとも資産売却や特別会計等の整理については、最大限、ギリギリまで努力することがすべての大前提であると思っています。
 景気が回復しても国家が破綻してしまっては仕方がありません。私も日本経済を本当の意味で再生するため、今後は財政再建のため、皆様方の声を聞きながら後藤田政務官と共に与謝野大臣を支え、全力で取り組んで参りたいと思っています。どうかご意見をお寄せください!


参考資料
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